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ユキ・パリスさんに学ぶ 北欧ファブリックの組み合わせ方

2019.09.04

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北欧の美しき暮らしを訪ねて 第8回(全10回)私たち日本人のライフスタイルがドラスティックに変わろうとしている今、改めて北欧のスタイルに注目し、学ぶべきことがたくさんあるようです。第1部では小林聡美さんがフィンランドを訪問し、現地で出会った魅力的な人々を通じた素敵な暮らしや住まい、カルチャーをご紹介。第2部では、北欧の名品を日本の暮らしの中でセンスよく楽しむ術をユキ・パリスさんに教えていただきます。前回の記事はこちら>>

【洗練の布づかい】
新旧の北欧ファブリックを組み合わせたやすらぎの空間


洗練の布づかい

クッションは、毛糸の残り糸で刺した1930年代の小さなもの(いちばん手前)から、1950年代の手織りウール、1960年代のクロスステッチ刺繡、1970〜80年代のワンポイント刺繡のミニマムデザイン、現代のモノクロプリントまで。手前のスローは、ガーター編みしたパーツをつないだ1950年代のもの。


ここは、ユキ・パリス コレクションから徒歩5分ほどの場所にあるゲストルーム。築約40年のマンションをスケルトンからリフォームしました。

リビングルーム隣の部屋には、昼間はソファとして使えるベッドがL字形に置かれています。

「北欧の人は、あんなに体が大きいのに、シングルベッドの幅は80センチのものも使います。日本の90センチ幅のベッドを置くと圧迫感が出てソファとしても座り難くなるため、鉄に白塗装のフレームをオーダーしました」とユキさん。

美術館でよく見るソファベンチをイメージしてデザインし、イケアで見つけた80センチ幅のマットレスを組み合わせました。その上には、1930年代から現代までの北欧ファブリックを使ったクッションがずらり。

「現代のものはプリントですが、ほかは手編みや刺繡のもの。ミュージアムで展示している19世紀の刺繡を含め、限られた富裕層だけでなく、一般の人々が少しでも居心地よい住まいを作り出そうと手作りしたものです」。

一心に手を動かした北欧の人々の暮らしへのシンプルな願いが、空間に満ちています。

ヒーダボー

左は花柄クロスステッチ刺繡。右は格子柄手織りウール。「いかにも北欧らしい色合い」とユキさん。

1800年代末のテーブルランナー

デンマークの一般女性による白糸刺繡“ヒーダボー”の3点。手前は1800年代末のテーブルランナー、左上は同年代のテーブルクロス。右上は1900年代初期の飾りクッション。
撮影/本誌・坂本正行 構成・取材・文/安藤菜穂子

『家庭画報』2019年9月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
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