藤野幸信さん 365日の贈り花ダイアリー 「フルール トレモロ」オーナー 藤野幸信さんが手がけたブーケやアレンジメントで綴る365日の花日記。贈り花のある、素敵な暮らしのヒントをお届けします。
記事一覧はこちら 
11月1日の贈り花
秋色ピンクのエレガントなウエディングブーケ
披露宴のお色直しのドレスに合わせたブーケを制作しました。ドレスの色はサックスブルー。少しくすんだ落ち着いた色合いで、最近、この色のドレスがとても人気があり、これに合わせたブーケのオーダーをよくいただきます。
サックスブルーに映える花色といえば、優しいピンク色!
ピンクをベースに数色を合わせて華やかにすることもありますが、今回は素敵なピンクの花があったので、ピンクのみで束ねることにしました。
そろそろダイヤモンドリリーも終盤を迎える時期ですが、まだまだ使いたいのが「横山園芸」さんのピンク。そして、これからシーズンを迎える「JAながさき西海」のアスチルベの淡いピンク。どちらもウエディングシーンにふさわしいクオリティで、それぞれの出荷時期が重なる、ほんの少しの期間しかできない組み合わせでもあります。
2種の優しいピンクを生かしたくて、くすんだピンクが秋らしいルビーグラスのみを加えたシンプルな組み合わせにしました。
秋色ピンクはかわいらしさの中に優雅でロマンチックな雰囲気があります。ドレスのサックスブルーにこの花色がパーッと映えるシーンを思い描きながら束ねました。
【使用花材】ダイヤモンドリリー
アスチルベ ライトピンク
ルビーグラス
贈り花のヒントアスチルベは庭では初夏に咲きますが、切り花では秋のほうが出荷量が多く、クオリティも高くなります。カスミソウより花が小さく、丸いつぼみがとてもキュートで、大きな花と花の間を埋めるのにとても役立ちます。少し加えるだけで、動きのある表情になるので、ぜひ利用してみてください。
下の写真をスワイプしてご覧ください。
藤野幸信／Yukinobu Fujino
広島駅からほど近い段原の骨董通りにある「fleurs trémolo」（フルール トレモロ）オーナー。広島大学大学院理学研究科生物科学専攻を卒業後、花の道に進んだ異色の経歴。店名のtrémoloは音楽用語で震音を表し、「感動で声が震える」ことを意味する。感動する花束を多くの人に届けたい、という思いから、市場を頼らず、自ら生産者情報を入手して、お気に入りの花を集める。何種類もの花を使ったブーケは、エレガントでナチュラル。制作したブーケのアップを続けているフェイスブックから人気が広がり、全国各地から贈り花のオーダーが届く。月刊『フローリスト』などの雑誌の連載や表紙などでも人気。 https://www.fleurs-tremolo.com
『人気フローリストが教える フラワーアレンジのデザイン＆ヒント78 大切な人への贈り花』 2021年4月12日発売！
誕生日、結婚記念日、ウエディングなど、78例のブーケ&アレンジメントを色別に掲載しています。オールカラーの大判の単行本で楽しむ、藤野さんのナチュラルでエレガントな花の世界は、眺めるだけで幸せな気持ちに。色別花図鑑コラムや全国の生産者データなどお役立ち情報やインデックスも充実。大切な人へ花を贈る際のヒントが満載です。 
