——衣装も髪型も同じ中で、それぞれのキャラクターを表現するために意識していたことはありますか?TAKAHIRO:もともと人柄も三人三様なので、意識してやるというより自分が思うところを素直に打ち出していければ、いい意味でバラバラになる、線引きは自然にできるという気はしていました。隼人くんが漢字でいう剛だとしたら、岡田さんが柔。そこの間にいれば、色が出せるのかなって。撮影中もコミュニケーションがかなり取れたので、出るところ引くところ、空気感みたいなものを感じ合いながら撮影できたかなと思います。僕は、1シーンごとに監督や2人に相談をさせていただきながら一生懸命くらいついていったって感じなので、いかに自分がそこに立てるかを意識してやらせていただきました。
市原:“どう観られよう”よりも、まず在り方ですね。どういうふうに振る舞い、感情を動かし、なんのためのシーンかをしっかりと考えて務めて。自分の役としては、2人には見せない一面を一人になったときにどこで見せようかと悩みましたが、素性を明かすところはちょっと違う感じで見せて、心の奥まで届くような感情をぶつけようと決めていました。
岡田:前半はほとんど密室劇みたいになってくるので、密室による緊張感とか圧迫感とかがあって。そうなると人って余裕がなくなるんですよね。でも、そこで余裕を保つっていうことを心がけていたかもしれないです。そうすることで底が見えない男になるというか。2人が緊張感を引きずってくれている中、いいところで抜くっていう作業を僕はしてたかなと。それは2人が作ってくれる空気があるおかけで、できたんじゃないかなと思っています。
大河ドラマ『おんな城主 直虎』で扮した、直虎を陰で支える僧侶・傑山役が話題に。本作では、部下を思う優しさを見せる場面もある。