菊乃井で使用する青梅は、実が大きくふっくらとして肉厚な和歌山県産のもの。写真はたわわに実った青梅。写真協力/和歌山県
青梅を盛りつける村田さん。春海好みのアンティークは特に村田さんが大切にしているものの一つ。
菊乃井流・青梅の白ワイン煮
【材料】
- 青梅 4個
- 白ワイン 180cc
- 塩 適量
- 砂糖 150グラム
- 濃口醬油 適量
【作り方】 1.青梅のまわりをまんべんなく針で突いて、10パーセント濃度の塩水(水500ccに塩50グラム)に一晩つけておく。 2.銅鍋(青梅を色よく仕上げるため)の内側に濃口醬油を塗り10分程度おく。水を適量入れ、梅を加えて沸騰させないように20~30分湯がく(湯がいていくと退色するが、そのまま弱火で加熱していくと、鮮やかな緑に発色する)。発色したら水にさらす。 3.水をはった鍋に青梅を移し替え 、弱火で梅がくずれないように再度湯がく。15分程度湯がいた後水にさらす。ざるに上げ、軽く蒸して水気をとばす。 4.鍋に水360ccと砂糖50グラムを入れてシロップを作り、3の梅を加えて弱火で7~8分ほど炊き、そのまま冷ます。 5.別の鍋に白ワイン、水180cc、砂糖100グラムを入れ煮とかした後、冷ます。 6.4の梅をくずさないよう網ですくい、5の鍋に移す。弱火で5分ほど炊き、そのまま冷ます。
村田吉弘/Yoshihiro Murata
料亭「菊乃井」3代目主人。
京都の本店と木屋町店、東京の赤坂店の3店舗を統括し、この春に京都の本店の隣に、お弁当と甘味を供する「サロン・ド・無碍」をオープン。日本料理アカデミー理事長ほか数々の要職を歴任し、「和食」のユネスコ無形文化遺産登録に尽力。和食を日本文化の重要な一つと考え、世界に発信するとともに、後世に伝え継ぐことをライフワークと考える。
和食文化の面白さ、奥深さがわかる一冊! 菊乃井・村田吉弘さんの人気連載が本になりました
菊乃井・村田吉弘の<和食世界遺産>和食のこころ 村田吉弘 著
撮影/小林庸浩
「家庭画報」2017年6月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。