今年1月~3月のフランスのギメ美術館で開催された「古都奈良の祈り」展に続き、英国ロンドンの大英博物館で奈良の仏像、神像の名宝19点が公開されます。
国宝 観音菩薩立像(夢違観音) 飛鳥時代・7~8世紀 法隆寺
画像提供:奈良国立博物館(撮影:佐々木香輔)奈良に仏教が伝来されたとき、インド、中国などの仏教文化が一挙に、まさに「箱詰め弁当」のように伝わりました。その仏像も研ぎ澄まされた表情のもの、豊麗ささえ感じさせるものなどがあり、それらを日本人はそのまま受け入れて、今なお信仰の対象として、ありがたく受け入れています。
今回の展示では、飛鳥時代から鎌倉時代までの彫刻とともに、大英博物館の所蔵する貴重なコレクションも加わり構成されます。
日本が島国であっても、東アジアとのどうつながり、文化的な広がりをもってきたか、実感することができたら、また大英博物館主催の国際シンポジウムなどを通じ、更なる相互の交流が生まれることも期待したいと思います。
法隆寺金堂壁画模写(第9号壁) 伝桜井香雲筆 明治時代・19世紀
原品:飛鳥時代・7~8世紀 大英博物館 『奈良―日本の信仰と美のはじまり』展
会期:2019年10月3日(木)~11月24日(日)
会場:英国 ロンドン 大英博物館
朝日新聞ディスプレイ(Room3)、三菱商事日本ギャラリー(Room93)
主催:奈良県 大英博物館
監修:根立研介(奈良県学芸政策顧問/京都大学大学院教授) ティモシー・クラーク(大英博物館アジア部日本セクション長) サムエル・C・モース(アーモスト大学美術・美術史学部アジア言語文化学部教授)
特別協力:法隆寺、薬師寺、東大寺、唐招提寺、西大寺、春日大社、丹生川上神社、文化庁、奈良国立美術館、東京国立博物館、朝日新聞社、三菱商事
協力:日本航空
文/両角明美