今、おすすめのカラーダイヤモンドリング二傑
右・ファンシーインテンスピンクダイヤモンドの輝きの強さ、色の濃さは圧巻の一言。リング(Pt×ピンクダイヤモンド1.04ct×ダイヤモンド計0.37ct)1億2815万円 左・イエローダイヤモンドのまわりをラウンドブリリアントカットとバゲットカットのダイヤモンドが取り巻き、表情豊かな煌めきを放ちます。同(Pt×イエローダイヤモンド6.15ct×ダイヤモンド計4.9ct)6590万円/ともにティファニー ●お問い合わせ/ティファニー・アンド・カンパニー・ジャパン・インク TEL:0120-488-712イエローとピンク。色が伝える流通事情
解説/山口 遼(宝石史研究家)
このコラムで前にも紹介しましたが、ダイヤモンドの色石化はますます進んでいるようです。宝石店の広告やPRに使われるダイヤモンドジュエリーの中でも、カラーダイヤモンドが増えています。
この「ティファニー」のリング2点は、1カラット強のピンクと6カラット強のイエロー。ともに上質のダイヤモンドの取り巻きを使った、シンプルなデザインのものです。
カラーダイヤモンドの中で、イエローは昔から結構数があるのですが、ピンクはオーストラリアのアーガイル鉱山が開発されてから商品として流通するようになりました。それ以前は数が少なすぎて、コレクターズアイテムに近い扱いでした。
このアーガイル鉱山というのは、ダイヤモンドの鉱山としては非常に変わっていて、露天掘り(地表から渦を巻くように地下を掘る手法)なのです。
しかも世界一ともいえる大量のダイヤモンドを産出するのですが、そのほとんどはあまり品質がよいとはいえない。その中に、ピンクの石が少しだけ混じっているのです。
自然の不思議というか、神様のいたずらというのか。こうして1カラットを超える大きさのものは極めて少なく、おそらく年に10個も採れないのではないかと思います。
そういう観点から見ますと、このリングは一見、普通の顔をしていますが、なかなかにドスの効いたジュエリーだということがお分かりいただけるでしょう。ダイヤモンドに定評のあるティファニーだけのことはありますね。
表示価格はすべて税抜きです。
撮影/栗本 光
『家庭画報』2019年10月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。