このムルカットを、ゲストのためのアクティビティに取り入れているのが、「ザ・リッツ・カールトンバリ」。 インド洋を望む白い砂浜で、ぐんぐん昇る朝日のパワーを感じながらムルカットを受ければ、 きっと新しい自分に出会えるはずです。
カラフルな花々や果物を神様への供物に。明るい色合いで、見ていると幸せな気持ちに。
午前7時のスタートですが、気がはやり、早めに到着。日の出前のビーチでは白い衣装を纏った司祭や、 助手を務めるバリの民族衣装の女性たちが、粛々と供物の準備を進めていました。 それを見ているだけで厳かな気持ちに。
司祭は世襲制で、特別な修行を受けた者のみなることができる。 司祭の鳴らす鐘や唱えるマントラに身を浸すと神聖な雰囲気に包まれる。
まず、用意されたカラフルな布を腰に巻き付け、砂浜に敷かれたござに正座。すると、司祭が鐘を鳴らしながらマントラを唱え始め、 待ちに待ったムルカットが始まりました。いくつもの細かく定められた手順に従って、隣の人の動作を真似しながら、指示に合わせた動きについていくのに必死。
司祭に聖水を掛けてもらい、手や足、顔、そして口を3回すすいで心身を清めて。両手に生花や扇形の飾りをはさみ、全能の神、太陽の神「スーリヤ」、 海の神などに祈りを捧げます。気がつくと、眉間には数粒の米が付いていたり、髪には花が飾られていたりと、なんとも神秘的な雰囲気で儀式は進んでいきます。
司祭が右手首に結んでくれる「benang tri datu」。お守りのようなもので、役目を果たすと切れるとされる。
最後に、赤、白、黒の3色のひもをより合わせたものを右の手首に巻いてもらいます。バランスや調和、協調といった意味が込められているお守りのようなもので、自然に切れるまでそのままにしておきます。帰国後もこれを見る度、ムルカットのことを思い出し、清らかで温かい気持ちに。