ゲスト出演しているドラマ『深夜食堂-Tokyo Stories Season2-』がNetflixで今秋より配信予定。――今回はどんな役どころなのでしょう?
「まだわからないんですが、僕が神さまをやるんじゃないかという説もあるらしくて。でも (イキウメの劇団員の) 安井(順平)くんと浜田(信也)くんが「トオルさんだったら、もう神さまもできるんじゃないですか? ゼウスとかできる気がしますよね」と話しているのを聞いて、全知全能とかじゃなく、町内会長くらいのポジションの神さまなんだろうなと思ってます(笑)。あの人もそろそろ町内会長できるよね、ぐらいの感じかなと(笑)。実は前川くんの作品では、前にも1度、神さまかもしれない男を演じていて」
――2011年の夏の世田谷パブリックシアター公演『奇ッ怪 其ノ弐』で演じた、ヤマダと名乗る男ですね。死者と生きていく者を描いた“鎮魂”を感じる作品でした。
「震災の後でいろいろな意味でみんな大変だったんですけれども、あの公演には、何か奇跡に近いような瞬間があったような気がしていて。具体的に言葉にすることはできないんですが、今回の出演が決まったとき、またあんな瞬間が訪れるといいなと思いました。一生懸命やって、そんな光が見えるような瞬間があればいいな、と」
――2004年からコンスタントに舞台に出演している仲村さん。そんな奇跡のような瞬間を追い求めて、舞台に立っているところがあるのでしょうか?
「それだけではないですけどね。映像の現場でも、忘れられない瞬間や、滅多に満足しないのに満足してしまった瞬間みたいなものを味わったことがありますし。でも、初舞台の初日のカーテンコールで舞台から客席を見たときには“この景色、絶対忘れない”と思ったし、同じ年の松尾(スズキ)さんの舞台でも、その時しか味わえない幸福感みたいなものを感じましたし……たぶん追い求めてるんだな、これは!(笑) “あの景色、すごかったな”とか“あの瞬間、たまらなかったな”という思いがあるから、またやりたくなるんでしょうね」