美味なり日本の米 第4回(最終回) 続々と登場するブランド米。気になっているかたも多いのではないでしょうか。本特集では個性豊かな新顔をチェックします。また、おいしい米を手に入れたら、よりおいしく炊きたいもの。炊飯方法にまつわる情報が溢れる今だからこそ、最高においしいご飯への近道となる「炊飯の基本」をご紹介します。
前回の記事はこちら>> 柳原家の定番
新米の季節を味わいつくす、ご飯のおとも
炊きたての白いご飯と温かい味噌汁。それにいくつかの、しみじみとおいしいご飯のおとも。
ご家族がお好きな大定番を紹介していただきました。常備しておきたい家庭の味が勢揃いです。
柳原一成さん直伝レシピ
柳原一成(やなぎはら・かずなり)さん
近茶流宗家。東京農業大学客員教授。東京・赤坂の柳原料理教室で日本料理を指導する一方、自ら野菜を育て、魚を釣り、日本全国の食材を訪ねてまわるなど、食材そのものへの研究にも力を注いでいる。
1.あっさりちりめん山椒
【材料(作りやすい分量)と作り方】
(1)ちりめんじゃこ50グラムは湯通しし、昆布だし大さじ4、酒大さじ2、薄口醬油大さじ2とともに鍋に入れ、小1時間漬ける。
(2)(1)を強火にかける。煮立ったら中火にし、山椒の佃煮大さじ2を入れ、汁が少なくなるまでゆっくり煮る。
(3)火を止め、熱いうちにざるにあけ、汁をきる。半紙等を敷いた盆ざるにうすくひろげて、一晩おく。
2.こっくりちりめん山椒
【材料】
・ちりめんじゃこ...50グラム
・昆布だし...大さじ4
・酒大さじ...2
・砂糖...小さじ2
・濃口醬油...大さじ2
・みりん...大さじ1
(作り方は「1.あっさりちりめん山椒」と同様。)
3.牛肉の佃煮
【材料(作りやすい分量)と作り方】
(1)牛肉のもも薄切り400グラムを2等分に切り、2回ゆでこぼす。
(2)(1)を新しい鍋に移し替え、酒1/2カップ、砂糖大さじ7~8、濃口醬油大さじ5、たまり醬油大さじ1、山椒の佃煮大さじ2を順に入れ、中火で落とし蓋をして煮る。汁が半分になったらみりん大さじ2を入れる。
(3)汁が少なくなったら火を止め、味をおちつかせる。冷めてから冷蔵庫で保存する。
4.なすの味噌汁
【材料(4人分)と作り方】
(1)なす2本を縦半分に切ってから斜め1センチに切り、5分ほど水につける。
(2)鍋でだし4カップを沸かす。沸いたらなすを入れ、まんべんなく火が通るよう蓋をして煮る。(浮きなすを防ぐため)。
(3)なすに火が通ったら味噌60グラムを溶き、煮えばなをいただく。
5.さばの味噌煮
【材料(4人分)と作り方】
(1)さば1匹(600〜700グラム)は三枚におろし、皮目に縦1本包丁を入れ、4切れまたは6切れに切る。塩をしてざるに移し、熱湯で1分ほど湯がく。
(2)味噌70グラム、砂糖60グラム、酒大さじ2を小鍋に入れて火にかけ、なめらかになるまで練り、照りを出す。
(3)(1)のさばを、皮目を上にして鍋に入れ、酒大さじ3と水180ccを合わせた玉酒、よく洗って皮つきのまま薄切りにしたしょうが20グラムと(2)を加え、強火にかける。落とし蓋をして中火にし、さばに火が通るまで煮る。器に盛り、針しょうが適量を添える。
〔特集〕進化した新顔のブランド米を楽しむ 美味なり、日本の「米」(全4回)
表示価格はすべて税抜きです。
撮影/久間昌史
『家庭画報』2019年10月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。