【作り方】
1:鶏だしを作る。鍋に鶏ガラと玉ねぎ、にんじん、にんにく、タイムを入れて、材料がちょうどかぶる量より、さらに2割ほど多めの水を入れて、1時間から1時間半煮込む。水分量は最初の状態から3割くらい減った状態。熱いうちにだしを漉して密閉瓶に入れ、冷めたら冷蔵庫へ。冷やすとプルプルの煮こごり状になる。1週間で使い切るか、冷凍保存に。
2:玉ねぎはくし形に切る。マッシュルームは軸についた泥などを掃除する。トマトはざく切りに。ベーコンはスライスしたものを5cm幅に切る。タイムはたこ糸で縛ってまとめておく。オリーブの塩気が強い場合は、しばらく水にさらす。
3:牛バラ肉は5cm角に切り、塩9g(肉の重さの1%強)と黒胡椒を全体に振り、小麦粉をまんべんなくはたく(写真)。たっぷりとまぶしてから、余計な粉を落とすようにすると全体に均一につく。この小麦粉で、香ばしさとソースに適度な濃度がつく。
4:鍋にサラダ油を入れて強めの中火にかけ、薄煙が出るくらいまでしっかりと熱してから、肉を重ならないように並べる。そのまま動かさずに焼き、しっかりと焼き色をつける。表面が焼き固まる前に動かすと、旨味も逃げてしまう。同じようにして全面に焼き色をつけ(写真)、いったん取り出す。
5:肉を取り出した鍋に、玉ねぎ、にんにく、マッシュルーム、ベーコン、オリーブ、タイムを入れてざっと混ぜ(写真)、軽く塩、胡椒をする。軽く炒めて肉から出た脂がなじんだら、肉を戻し入れる。
6:ざっくりと全体を合わせ、赤ワインを注ぐ。鶏だしとトマト、プルーンも入れて(写真)蓋をし、弱火で2時間煮込む。途中、表面に浮いてきた脂をすくう。肉と野菜がかぶるくらいの水分量をキープし、煮詰まってきたら水か鶏だしを足す。肉が柔らかくなったら味をみて、塩で調える。つくりたてより、一晩おいたほうがなじむが、当日に食べる場合も、火からおろしていったん冷ましてから温め直すほうがおいしい。
肉を焼かせたら日本一! 人気シェフ・和知 徹さんのストウブを使ったレシピ集。ストウブで調理するとどこに差がつくのか、それをやさしく解き明かす調理入門編から、和知シェフならではのフレンチ&各国ビストロ料理を収録。
和知 徹(著)
定価:本体1,600円+税
撮影/合田昌弘