きものメイクの極意 第3回(全6回) 映像や雑誌のきもの撮影で、女優たちから圧倒的な支持を得るヘア&メイクアップ アーティスト、黒田啓蔵さんがこの秋冬のトレンドでもある“赤”をキーカラーにした華やかで若々しい印象の最新きものメイクを指南。これまでの常識を覆す、“上品綺麗”の極意を教わります。
前回の記事はこちら>> 【目もと】どんなきものにも合うまぶたの赤が“上品綺麗”を生む
きもの、帯/永治屋清左衛門(永井織物)帯揚げ/和小物さくら 帯締め/道明目もとの“赤”は、日本女性のたおやかな美しさを引き出す魔法の色。たちまち、優しく女らしい雰囲気が漂います。
「この秋冬はエレガンスやクラシック回帰の流れから、赤みニュアンスのアイシャドウが豊富に登場しています」と黒田啓蔵さん。
「広い選択肢の中から選ぶ際の目安として、きものの色にさりげなく同調させるといいでしょう」。
暖色系のきものには赤みブラウンの“れんが色”を、寒色系のきものには紫みを帯びた赤の“あずき色”を。
「単色ではなくグラデーションで塗れば、こなれた印象に仕上がりますので、多色パレットが使いやすいですね」。
〔暖色のきものには…〕
深みのあるれんが色で温かなまなざしに
秋冬の季節感にマッチするれんが色のアイメイクが、はんなりとした美しさを演出。パレット左下のれんが色を目の際に塗り、右下の薄赤茶色をアイホールにのばします。
●使用アイテム
赤みをキーにしたモダンなブラウンのバリエーション。こっくりとした陰影で目もとを引き締める。レキャトル オンブル 328 6900円/シャネル〔寒色のきものには…〕
和のムード漂うあずき色で凜とした華やぎを
紫に近いあずき色は、赤系アイシャドウに慣れていない人でも使いやすい。パレット左側のあずき色で目もとを引き締め、右側の赤みベージュをアイホールにぼかします。
●使用アイテム
深いあずき色の上品なグラデーションに。クレ・ド・ポー ボーテ オンブルクルールデュオ 107(数量限定品)7000円/資生堂インターナショナルHOW TO
●鍵となる赤色を目の際に塗り、指先で上方向にぼかす
濃い締め色を最初に塗ることで、なめらかな美しいグラデーションメイクが簡単にできます。
●まぶたになじむ色をアイホール全体に
先に塗った締め色に重ねながら、まぶた全体にぼかしていきます。チップ先端で下まつ毛の際にも。
●茶のペンシルライナーで目もと全体を引き締める
目頭から目尻まで、まつ毛の根もとをつなげる要領で、際ぎりぎりにラインを引きます。
柔らかな極細芯でくっきり濃密なラインが自在に描け、にじまない。ファインラスティング ジェルアイライナー BR20 3800円/エレガンス コスメティックス●黒のリキッドライナーを目尻に重ねて目力アップ
黒目の端から目尻までラインを引く。跳ね上げは不要。まつ毛は黒のマスカラで仕上げます。
適度なコシのある筆ペンタイプ。なめらかな描き心地で繊細なラインも太いラインも美しく描けます。リクイドアイライナー 02 3000円/メナード(2019年9月21日発売)