TASAKIならではのモダニティが光る
大胆なカットのブルートパーズを中心に、さまざまな色調のサファイアやガーネット、ダイヤモンドを緻密にセッティング。ダイナミックなデザインと卓越した職人技が響き合います。「エリュシオン」ネックレス( WG×ブルートパーズ計86.95ct×ダイヤモンド×マルチカラーサファイア×グロッシュラライトガーネット)4800万円 同ピアス(WG×ブルートパーズ計13.24ct×ダイヤモンド×マルチカラーサファイア×グロッシュラライトガーネット)1200万円/ともにTASAKI Atelier ●お問い合わせ/TASAKI TEL:0120-111-446驚くべき創造力と職人技の結晶
解説/山口 遼(宝石史研究家)
いま世界のジュエリーデザインで最も流行しているのは、フランス語でパヴェと呼ばれる、小さな宝石を敷石状に密集させて埋め込むデザインのものです。
もともとパヴェとは小さなダイヤモンドを埋め込むものでしたが、1980年代頃からフランスの作家などの影響で、様々な色石をパヴェにするようになりました。
「TASAKI」の最新作は、色石のパヴェを見事に使った傑作です。中央にズバリと真っ二つに切ったようなブルートパーズを向かい合わせにセットし、その周辺を星のようなデザインが取り巻いています。
星状のデザインやネックレス部分には、様々な色合いのサファイアや緑色のガーネット、そしてダイヤモンドなどが微妙に色合いを変えながらびっしりとセットされています。この細かさ、精密さはまれに見るもの。気が遠くなるような作業です。
このデザインは、海の中にある未来の創造都市、アトランティスから海を通して夜空を見上げたものをブルートパーズで、波を通して見える星空を多くの色石で描いたもの。
すごい創造力ですよね。色石でも、真紅とか真緑とかの強い色の石は使ってない、そこが日本人の好む感覚をしっかりと見事に捉えています。
それにも増してすごいのは、パヴェを作った職人技です。尖ったデザインの先端に至るまで、執拗なまでに埋め込んでいるところを見てください。作る人たちの根性のつまった作品といえるでしょう。
表示価格はすべて税抜きです。
撮影/栗本 光
『家庭画報』2019年11月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。