「赤坂」の魅力をたずねて 第2回(全9回) 壮麗な迎賓館赤坂離宮、緑に囲まれた神社仏閣などの歴史的建造物と、ビジネス街や賑わいを見せる繁華街が同居し、一流ホテルが建ち並ぶなか路地裏に入ると個性的な飲食店が現れる。赤坂という街は、時間により、場所により、さまざまな表情を見せてくれます。港区赤坂・元赤坂を中心に、周辺エリアも含めてこの街が持つ多面的な魅力をご紹介します。
前回の記事はこちら>> 赤坂ゆかりのかたがすすめる名所巡り
赤坂と縁が深い宇崎竜童さん・阿木燿子さん夫妻、そして草月流家元の勅使河原 茜さんに、お気に入りの場所と、赤坂の魅力を教えていただきました。
赤坂に住み40年、下町の面影に魅せられて
―宇崎竜童さん・阿木燿子さん夫妻
「初めて赤坂を訪れ、一ツ木通りを望んだ瞬間、直感でご縁を感じました」と阿木燿子さん。「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」の大ヒットにより、寝る間を惜しむほど多忙となった宇崎竜童さん、阿木燿子さん夫妻。東京に居を構えることとなり、以来40年以上、赤坂に住んでいます。
当時は、一ツ木通りに銭湯や小間物屋、煎り豆屋といった粋な小売店が軒を連ね、芸者さんを乗せた人力車が料亭を行き交う色っぽい街だったそう。
「下町の風情がありながら、大名屋敷の名残のあるお屋敷町でもある。そして氏神である赤坂氷川神社をはじめ寺社も多く、守られていることを感じる場所。いろいろな意味で懐の深さを感じる“大人の街”ですね」とお二人。
左:宇崎竜童(うざき・りゅうどう)さん1973年にダウン・タウン・ブギウギ・バンドを結成、「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」「スモーキン’ブギ」などのヒット曲を生み出す。今年、アルバム『from元年』を発表、「ロックンロールハート2019」で全国をツアー中。右:阿木燿子(あき・ようこ)さん宇崎竜童さんと結婚後、ともに山口百恵の曲の作詞・作曲を手がけたほか、多くのアーティストに詞を提供。古典とフラメンコを融合させた作品『Ay曽根崎心中』をプロデュースし、公演を重ねている。●赤坂氷川神社951年に創建、江戸時代には徳川吉宗が崇敬した古社。奥行きのある境内には木々が鬱蒼と茂り、往時の面影を伝える。近年復興された山車が巡行する9月のお祭りは、赤坂の活性化に大きな役割を担う。
東京都港区赤坂6-10-12
TEL:03(3583)1935