「歴史、自然、美食。すべてが揃った大人の街ですね」
―宇崎竜童さん、阿木燿子さん
ご夫妻にとって、大切な場所の一つが「赤坂氷川神社」。都心に広がる鎮守の森に、地元のかたをはじめ参拝者が引きも切らない赤坂を代表する名所です。
宇崎さんは「氏子として、事あるごとにご報告やお礼を伝えに来ています。年初の初詣も、必ずこちらですね」。
港区立 檜町公園散歩好きの阿木さんがよく訪れるのが「港区立 檜町公園」。「再開発で豊かな緑と都会の趣が溶け合う空間になりました。お気に入りの樹の下で仕事をすることもあります」。
フレンチレストラン「ライラ」
味わいの確かさに加えて、盛りつけの美しさや物語性などプレゼンテーションも重要、とおっしゃる阿木さん。「次はあのかたを誘って来ましょう」「ここの料理で驚かせたいね」と、誘いたい人の顔が浮かび、話が弾む。フレンチレストラン「ライラ」は、料理や器づかいに意外性があり、そしてとてもおいしいので大切なかたをお連れする場所だそう。
サーブされた瞬間から、どんな味わいか想像力が掻き立てられるアミューズ。手前から、翡翠なすのタルト、にんじんのテュイル、エスカルゴのクロケット。「赤坂には、驚くほど高級なものから、親しみやすい味、各国料理、専門的な店まで、あらゆる美食が揃います。どんな料理でも選べるところが魅力ね」と阿木さん。
メインのエゾジカのポアブラードソース(手前)は、添えられたいちじくの香りを高めるために、焼いたいちじくの葉をあしらって。前菜のきのこのスープ(奥)は、フランボワーズの果実で酸味をプラス。そんなご夫妻は長年、一ツ木通りでライブビストロ「ノヴェンバーイレブンス」を経営。内装から料理まで、お二人のこだわりが詰まったお店です。
ライブビストロ「ノヴェンバーイレブンス」「店を持ったことで、地域とのつながりが深まりました。赤坂の音楽イベントのプロデューサーを務めたり、いいご近所づきあいが続いています」と宇崎さん。
阿木さんは「この数十年で街の風景は変わったけれど、変わらないものもあります。古くからの住人も多く、近隣と仲のよい下町気質、受け継がれる歴史や老舗など文化の香り。魅力ひしめく赤坂をこれからも楽しんでいきたいですね」。
●港区立 檜町公園東京ミッドタウンに隣接する1.4ヘクタールの広さを持つ公園。毛利家下屋敷の庭園跡で、江戸の町並みを一望する名園であった歴史を持つ。大きな池を囲む回遊式庭園には東屋、芝生エリアには遊具もあり、近隣住民の憩いの場だ。
東京都港区赤坂9-7-9
●ライラパリで修業した成清 毅オーナーシェフが2013年にオープン。隠れ家的空間でいただくのは“記憶に残る料理”。驚きのあるアミューズの演出、異なる食感の組み合わせや香りの立て方など、五感を刺激する料理で定評が。
東京都港区赤坂7-5-34 インペリアル赤坂フォーラム1階
TEL:03(6441)2096
営業時間:12時~15時(13時30分LO)、18時30分~20時30分
日曜定休
コースのみでランチ4800円~。ディナー7800円~
●ノヴェンバーイレブンス1996年に誕生。ジャズ、ポップス、フラメンコ、ラテン、邦楽といったワールドミュージックのライブとともに、旬の素材を使ったフレンチ・イタリアンや厳選されたワインを楽しめる。宇崎さんのライブも年2回ほど開催。
東京都港区赤坂3-17-8 都ビル2階
TEL:03(3588)8104
※営業日や時間、料金等はライブスケジュールに準ずるため、詳細はお問い合わせを。