草月会館
◎2019 The Isamu Noguchi Foundation and Garden Museum/ARS, NY/ JASPAR, Tokyo E3508イサム・ノグチの石庭を有する会館は世界に向けたアートの発信地
―勅使河原 茜さん
草月流と赤坂のかかわりは長く、一九五〇年代に遡ります。初代家元・勅使河原蒼風を祖父に持つ第四代家元・勅使河原 茜さんは、「手狭になった教場の移転先として、蒼風の妻、つまり私の祖母が、この場所を見つけたのが始まりです」と話します。
以後、建築家・丹下健三に会館の設計を依頼。完成した建物は前衛的で、勅使河原さんは子ども心に“夢の国のよう”だと思ったといいます。
それから約20年後、さらなる拡張のために再び建て替えることに。そして誕生したのが、現在の草月会館です。
勅使河原 茜（てしがはら・あかね）さんいけばな草月流 第4代家元。第3代家元・勅使河原 宏の次女として東京に生まれ、幼時より叔母・勅使河原 霞からいけばなの手ほどきを受ける。2001年、第4代家元就任。花をいけるパフォーマンス『いけばなLIVE』の上演など、いけばなの可能性を追求する。「建て替えに際して継承したのは、この場所を世界に向けたアートの発信地にするという精神です。１階の入り口正面に設けられたイサム・ノグチの石庭は、草月流の作家はもちろんのこと、国内外のさまざまな分野のアーティストたちの発表の場として今もなお刺激的な空間なんです」
CONNEL COFFEE
大きな窓から公園の緑が眺められる落ち着いた雰囲気のカフェ。過剰な装飾を廃し、シンプルに徹した内装は、草月会館にオフィスを置くデザインオフィス「nendo」によるもの。店でオーダーしたものをカフェ隣の談話室でいただくこともできる。そう語る勅使河原さんが今回、赤坂のお気に入りの一軒に挙げてくれたのが、同会館２階にあるカフェ「CONNEL COFFEE」です。
壁一面の窓から隣接する高橋是清翁記念公園の緑を望むカフェは、モダンな建物と調和した都会のオアシスとして、街の人々に安らぎと活力を与えています。
CONNEL COFFEEのランチビュッフェ●草月会館世界的アーティスト、イサム・ノグチによる石庭を備えた草月流の拠点。1977年に完成した現在の会館は、同じ場所にあった旧会館同様、丹下健三の設計によるもの。赤坂御用地の緑を映し込む外装のカーテンウォールは、今見ても斬新。
東京都港区赤坂7-2-21
TEL：03（3408）1154
開館時間：9時30分～17時30分
土曜・日曜・祝日定休（1階草月プラザ）
●CONNEL COFFEE（コーネル コーヒー）人気のランチビュッフェは、心と体にやさしい味わい。千葉の契約エコファームから取り寄せた新鮮な野菜のほか、自家製のパンとジャム、シングルオリジンのコーヒーにスープがつく。ランチタイムは11時45分〜14時30分。
東京都港区赤坂7-2-21 草月会館2階
TEL：03（6434）0192
営業時間：9時～18時、土曜11時～17時
日曜・祝日定休
