――どのカバー曲もイントロを聴いただけで当時の記憶が蘇ってきます。お母さまの曲を歌い継いでいこうという気持ちは、いつ頃からあったのですか?
「具体的に意識したのは、アルバム『I’m HOME』を作った時です。まず考えたのは、母のファンの方達に失礼にあたらないように歌うことが重要だということ。プラス、母を知らない世代の方にも伝えていかなきゃと思ったんです。ツアーをやっていても、昭和の時代から令和の時代に曲を歌い継いでいくことの重要性を感じます」
――オリジナル曲もそれぞれ個性があって多彩です。詞はどんなふうに作ったのですか?
「曲が先にできてくることが多いので、そこに作りためておいたフレーズをパズルのようにはめて作ったり、曲から受けたインスピレーションをもとに一から書いていったり……。『MELODY』は、ひょんなことからお世話になった小野秀幸さんというトランペット奏者の方の曲です。ゲーム音楽を作っている方で、家にお邪魔した時に“実は歌モノも作ってるんですよ”と、何気なく何曲か聞かせてくれたんですが、この曲が流れた時に“あ、歌いたい”と思って。その場で“歌を入れていいですか?”とお願いして歌ってみたら僕の声質に合っていて、これはCDにしたいなと」
――素敵な曲ですよね。その場で詞も浮かんだということですか?
「はい。耳に流れ込んできた時に、なんてメロディが立っている曲なんだろうと思って、そこから『MELODY』というタイトルにしたんですけれども、聴いているうちに直球ラブソングが書きたくなってきて、詞も自然に浮かんできました。まさに一期一会から生まれた曲だなと感じています」
俳優・三浦友和さんと元歌手の百恵さんの長男。三浦さん自身も、まさにハイブリッド!