専門店に聞きました!きものコーディネートのコツとTPO 第8回(最終回) 『きものSalon』本誌が頼りにする専門店に聞くコーディネート企画。今回のテーマは「ハレとシャレ」。現代のフォーマルシーンに提案したい「ハレ」の装いと、きものファッショニスタになれる「シャレ」。さてその極意とは?
前回の記事はこちら>> カッコいい「自分らしさ」を探しましょう
「七ヶ浜 いなづま」
〔ここがポイント〕
日本の女性の大人の慎しみをイメージ
「きものをカッコよく着ている女性って最強だと思いますね。鏑木清方が描いた女性たちのように、フォルムは女性らしいのに着こなしはきりっとしているきものスタイルは今の時代に新鮮に映るのではないでしょうか。今回あえてハレきもので十三参りの小紋をご提案しています。七五三とは違う大人の入り口年令で美意識のベースをつくってあげる大切な節目と考えます。カッコよさが自然に身につく大人になるきっかけをご提供できればと思っています」(店主 稲妻公志さん)
「七ヶ浜 いなづま」の提案
仙台近郊のリゾート地七ヶ浜にあるお店は和洋全般を扱うライフスタイルを提案するセレクトショップです。日本文化を深く追求する店主が、各地のつくりの波動を共有し、共鳴した作品づくりを通して「自分らしさの発見」ができるお店を目指しています。
店主がいま提案するのが、黒羽織。帯を隠すことで慎み深い日本女性の大人の装いになります。家紋にこだわらず背守として紋を入れ、羽織丈も膝丈で控えめに。
ハレの女子きものデビューは十三参りのかわいい小紋。帯は母娘で着まわしできる大青で染めた無地箔の織り帯。予想外の変化球です。
撮影/西山 航、伏見早織、久保田彩子(本誌) 着付け/高橋惠子 園田美保子 伊藤和子 構成・文/古谷尚子(本誌)
『きものSalon』2019-20秋冬号掲載。この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。