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女医が語る“攻め”のホルモン補充療法体験記

2019.10.31

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「女性ホルモンと男性ホルモンに支えられて、“84歳現役医師”のパワーを維持しています」


村崎芙蓉子先生

女性成人病クリニック院長
村崎芙蓉子(むらさき・ふよこ)先生

1935年生まれ。東京女子医科大学卒業。同大学附属日本心臓血圧研究所、新宿三井ビルクリニック副院長等を経て、92年、57歳で現在のクリニックを開業。



こんな夢のような薬があったのか!

一錠のエストロゲン(女性ホルモン)の効果に衝撃を受けた村崎芙蓉子先生(84歳)は27年前、日本初のホルモン補充療法(HRT)専門外来を開業。

ご自身もHRTでハードな日々を乗り越えてきました。

「最初の10年間は、心身共にHRTの効果を感じ取ることができました。ところが60代半ばを過ぎるとそのありがたみが薄れてきたのです。多忙なときは増量するなど自分なりに工夫をしながら、元気を取り戻す方法を必死に探りました」

80代でついに行き着いた男性ホルモン補充療法


75歳頃、HRTを中止してみたところ、村崎先生はいつの間にかおしゃれに興味のない“丸いおばあちゃん”になっていたといいます。

「自分がしぼんでいくようで。エストロゲンは骨とコラーゲンと好奇心維持のためにも必要だと思いました」

80歳を過ぎると老いは勢いを増し、特に筋力の低下を自覚し始めます。これに屈してなるものか、と探求し行き着いたのが男性ホルモン(テストステロン)補充療法。

再びはつらつとした村崎先生が戻ってきました。

「更年期後の50年をどう生き、どういう老後を選ぶのか——。HRTは、虚弱体質の私があがきながら手にした医療です。人生の後半も好奇心旺盛でビビッドな毎日を過ごすほうが楽しいでしょ?」

村崎先生の“ホルモン補充”ヒストリー


【52歳】
閉経。耐えがたい疲労感、不眠、冷え、顔の乾燥など重い更年期症状に襲われる。

【54歳】
ホルモン補充療法を開始。翌日から劇的な効き目が表れ、やる気も甦る。約10年間はほぼ毎日継続した。

【65歳頃~】
効果の実感が減り、飲み忘れも増えたが骨量の維持と肌への効果のために続ける。

【83歳~】
エストロゲン(女性ホルモン)と並行しテストステロン(男性ホルモン)の医療を開始、気力活力の維持と筋力増強を期待している。
撮影/本誌・坂本正行 取材・文/浅原須美

『家庭画報』2019年11月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
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