時雨とは、一時的に降ったりやんだりする、晩秋から冬にかけてよく見られる小雨のこと。俳句では冬の季語となっています。今日ご紹介する「黄身時雨」は、時雨の空にも似た、少しずつ表情の違うひび割れが特徴。ていねいに裏ごしをした黄身あん生地の、ほろほろとした口どけがたまらない、やさしい黄色と風味のよさで人気の高い和菓子です。
黄身時雨は蒸したてより、翌日のほうが全体になじんでしっとりとしますので、来客にお出しするなら前日に作っておくと良いでしょう。生地はすぐ乾いてしまうので、生地を分ける、あんを包むなどの作業の際には、濡れ布巾で手をまめに拭きながら進めるといいですよ。『はじめて作る和菓子のいろは』より。
【材料 12個分】
・白こしあん 280g~
・ゆで卵の黄身(固ゆで) 1個分(約15g)
・A [上新粉 5g/ベーキングパウダー(蒸し物用) 0.4g]
・卵黄(生) 1個分
・小豆こしあん 180g