11月の季語 「冬麗(ふゆうらら)」
春に「麗か」、秋に「秋麗」という季語があるように、冬の季語にもやはり「冬麗」(ふゆうらら・とうれい)がある。寒い冬にはなったけれど、ときには日差しに恵まれる日もあり、その穏やかさを俳句では冬麗と呼んでいる。
身ふたつのなんの淋しさ冬麗
――辻 美奈子「身ふたつ」は、みごもっていた人が子どもを産むこと。最近はあまり耳にしないが、日本語の奥ゆかしさをぞんぶんに伝えてくれる表現である。
それまで赤ちゃんと完全に一体であるかのような感覚を持っていた作者。無事に生まれてくれたこと自体はとても嬉しいのだけれど、どこか説明のできないさびしさも感じているという。作者は現役の助産師であり、この句は自身の出産を経てのものである。
妊娠後期の人や子を産んだばかりの女性は、みな一様にかすかに疲れた顔をしているように思う。ただそれは、満ち足りた人ならではの美しい輝きに彩られてもいる。
たまさかの光あふれる冬の一日、これから出合ういのち、出合ったいのち。多弁ではないまばゆさが、この季語にはある。
かい みちこ◎「群青」共同代表。俳人協会理事。最新句集『カムイ』(ふらんす堂)が俳人協会賞、小野市詩歌文学賞を受賞。著書多数。〔今月の逸品〕
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撮影/唐澤光也〈レッド ポイント〉 スタイリング/細田宏美
『家庭画報』2019年11月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。