実は世界中に300種以上も!? 「シレネ」の珍品種をアクセントに使ったアレンジ

1月9日の贈り花

結婚記念日に送るラブリーなピンクのブーケ

私がよく使うシレネは、花の付け根が風船のようにふくらんだグリーンベルという品種ですが、じつはシレネは世界中に300種以上も種類があり、タイプもいろいろあります。ムシトリナデシコの和名で知られるアルメリア種は、庭でもよく利用されるので、皆さまもご存じだと思います。そんなシレネの中からとてもかわいらしい品種が届きました。ピンクパンサーという、カロリニアナ種のシレネです。発色のよいピンクの花びら5枚が手をパッと広げたような花形がとにかくキュート。なかなか出回らない花なので、入手できてとてもうれしくなりました。

ちょうど結婚記念日に奥さまに贈る花を依頼されていたので、このピンクパンサーを加えた春のピンクのブーケを制作しました。ごく淡いピンクのラナンキュラス、透明感のあるアプリコットピンクのスイートピー、そして豆軍配ナズナとハーブ・ゼラニウムをたっぷり加えて束ねた中にピンクパンサーを散らしました。ピンクパンサーのマットな花色が、小花ながらもぱっと目立ちます。


ピンクは優しさを感じさせる色ですが、春のピンクは特にやわらかで明るく、誰をも笑顔にさせる力があります。優しくて頑張り屋さんの奥さまにぴったりの色ではないかと思いました。ご主人からのプレゼントを手にした瞬間の奥さまのお顔をちょっとのぞき見したくなりました。

【使用花材】
ラナンキュラス ちほの雫
スイートピー アプリコットスピリッツ
シレネ ピンクパンサー
豆軍配ナズナ
グリーンフレークゼラニウム

贈り花のヒント
ピンクはどなたにも好まれる花色なので、迷ったらピンクのコーディネートにするのがおすすめです。ピンクにも濃淡さまざまがありますが、花選びの際にもう一つ気にしていただきたいのが、花びらの質感です。スイートピーやラナンキュラスは花びらが薄いので、透けてソフトな印象になり、バラや今回使ったシレネなどは花びらが透けないので、印象が強くなります。両方のピンクをミックスして使うと、よりメリハリのきいたブーケやアレンジが作れます。

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