12月の季語 「聖樹(せいじゅ)」
クリスマスイブを「聖夜」と呼ぶ。では、「聖樹」とは? こちらは文字からもわかる通り、クリスマスツリーのことである。使える音数の制限が厳しい俳句では、聖樹と同じく、クリスマスケーキを聖菓と呼んだりもする。
行きずりに聖樹の星を裏返す
——三好潤子さまざまなオーナメントをぶら下げたツリーのてっぺんには、日本の場合、必ず「星」が輝いている。その聖樹を通り過ぎた時、ふと思いついて、作者はひょいと星を裏返してしまった。
じつは、そうしたとて見た目にはほとんど変わらないのだけれど、ちょっとしたいたずらを試みる女性の喜びが感じられて面白い。
作者は若い頃からさまざまな病に悩まされてきた。事実、50代で世を去ってしまった。しかし、その作品は情緒や情熱を感じさせるものが多く、この句もそのひとつ。
誰かに媚びるわけではなく、「このクリスマスツリーの星、じつは私が裏返してしまったの」というひそやかな遊びごころが楽しい。
美しさは、意外なところでいきなり生まれる。誰も気付かぬささやかな行為が美につながる、それがこの句のすてきなところ。
かい みちこ◎「群青」共同代表。俳人協会理事。最新句集『カムイ』(ふらんす堂)が俳人協会賞、小野市詩歌文学賞を受賞。著書多数。〔今月の逸品〕
ディオールルージュ ディオール ウルトラ リキッド
特別なシーズンを彩るエレガントな花々から生まれたリキッド ルージュ
右から、ディオールを象徴する赤の999、タイムレスなローズ ベージュ808、洗練の青み系ピンク675。全16色(うち店舗限定1色) 各4200円朝露をたたえた花びらのような、ソフトで繊細な仕上がりに
ホイップクリームのようにソフトなルージュは、重たさが皆無。100パーセント自然由来のカメリナ オイルとスイート アーモンド オイル、シアバターが贅沢に配合され、塗っているのを忘れそうなほど心地よく使えます。
レッドからローズ、フレッシュなピンクまで、花々をイメージした16色は年末のシーズンにふさわしい華やかさながら、柔らかでシック。花びら形のアプリケーションは、リップブラシのように描きやすく、“リキッド ルージュは難しい”と感じていたかたにこそ挑戦してほしい一品です。
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パルファン・クリスチャン・ディオール
TEL:03(3239)0618
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撮影/唐澤光也〈レッド ポイント〉 スタイリング/細田宏美
『家庭画報』2019年12月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。