――近年は、本来のメンバーに、オーディションで選ばれた若い世代を加えた座組で作品づくりをしているコンボイショウ。今回の7人の若者を含む総勢12人は、過去最多の出演者数になりますね。
「しかも、今回新たに16歳の若者が出るので、年齢の幅も過去最大ですよ(笑)。最年長の僕は61歳だから、10代から60代までいる。コンボイショウを33年やってきたけど、まさかこんなに幅広い世代でやるとは思わなかった(笑)。ただ、ものづくりの現場においては、年齢は関係ないですね。コンボイショウの面白さは、年齢やキャリアにかかわらず、みんな一緒になって同じことをするという点。役者を40年ぐらいやってる61歳も、まだそんなに舞台経験のない16歳も、同じ舞台に立って一つになる。『ONE!』には、そういう意味合いもあります」
――ステージを観ていると、若者たちと平均年齢50代のメンバーの相乗効果を感じます。
「若者たちの活きがいいから、おっさんたちも、あそこが痛いだの何だの言ってるヒマがないんですよ(笑)。若者たちのお父さんがちょうど俺と同世代くらいで、観に来ると“息子をよろしくお願いします”なんて言われるし(笑)。僕らはずっと自分たちメンバーだけでステージをつくってきたから、もちろんジェネレーションギャップを感じないわけでもない。自分で調べたり、人に聞いて教えてもらうしかなかった僕らの時代と違って、今はスマホで何でもすぐに検索できるし、振り付けも動画を撮って覚えられますからね。でも若者は意外と対話したがってるんだな、気にかけてほしいんだろうなとも感じますよ」
――たとえば、どんな場面でですか?
「みんな、もうそろそろ帰ってくださいって言われるまで、稽古場にいるんですよ。コンボイのメンバーは昔から(ウォーミング)アップしながら他愛もない話をするんだけど、そういうことも新鮮に感じて楽しんでいるみたいです。彼らと稽古していると、こういう若者もいるんだから世の中捨てたもんじゃないな。一括りに“今の若者は”なんて軽々しく言ったら、ちゃんとやっている人たちに対して失礼だなと思いますね」
「THE CONVOY祭」の開催は、日本武道館をはじめ26会場でツアーを行った2004年以来となる。「コンボイのオリジナルソングも歌う予定です」