“器のふるさと”武雄で生まれたぬくもりの逸品
桃山時代の末期には窯が設けられ、器が制作されていたという佐賀県武雄市は、いわば日本の食器のふるさと。温かみのある陶器を作り続ける伝統の地です。2019年夏の災害復興への祈りも込め、「ふるさと納税」を通して、そのぬくもりに触れてみては。
武雄焼 東馬窯
有田で陶器作りを学んだのち、理想の土を求めて武雄に移住したという馬場宏彰さん。「うちの窯でしかできない器を作りたい」と、古くから伝わる梅かいらぎ華皮、蛇だ蝎かつ唐津などの表現や技法にこだわり、とことん研究しました。
モダンな個性が光る器は、陶土や釉薬も自分で作るという徹底ぶりです。
〔返礼品〕梅華皮鎬(かいらぎ)フリーカップ2客 寄附額2万5000円
黒牟田焼 丸田宣政窯
420年前に朝鮮の陶工宗伝らが築いて以来、日常の器を作り続けてきた黒牟田エリア。何室も連なる登り窯や陶磁器のかけらが積み重なる物もの原はら山やまは、その歴史を物語ります。「辰砂(しんしゃ)の赤の色合い、『流し掛け』で作った釉薬の表情……。長年伝わる独自の温かみを感じていただければ」(丸田延親さん)。
〔返礼品〕(左)フリーカップ大(呉須) 寄附額1万5000円/(中)フリーカップ大(絵唐津) 寄附額1万5000円/(右)面取マグカップ(辰砂) 寄附額1万5000円〔返礼品〕(右)流し掛け6寸陶皿2枚 寄附額3万円/(左)流し掛け小皿2枚 寄附額1万円 撮影/角田 進 構成・取材・文/露木朋子
『家庭画報』2020年1月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。