【作り方】
1:オマール海老の下処理をする。火入れの時間が違うハサミを切り、まず頭の下から尾に向けて包丁を入れ、次に頭に包丁を入れて2等分にする。
2:口当たりの悪い砂袋を取り除く。もし、砂袋のそばにコライユ(赤色をした卵巣)があれば、それは美味なので取り除かずに残すこと。
竹串で背ワタを取る。黄色っぽいのは内子なので取らずに残す。必要以上に長いヒゲは切る。
3:包丁の背でハサミの裏側を叩いて殻にヒビを入れる。叩きすぎると身に殻が入るので注意する。下処理終了。
4:オマール海老の身に、重量の0.6%の塩を振り、辛味でなくキリッとさせるためのカイエンヌペッパーを振る。
5:ココット鍋にオリーブオイルを多めに入れて火にかける。煙が出るくらいに熱くなったら、火の通りにくいハサミを入れ、両面の色が変わったらいったん取り出す。
6:続いてオマール海老を身を下にして入れる。全体に熱が回って色が変わり始めたら、身が流れ出ないように注意して裏返し、サッと焼いて取り出す。
7:6の鍋にヴェルヴェーヌを入れ、葉が少し焼けたところでオマール海老をハサミと一緒に戻す。フォン ド オマールを120cc注ぎ、ペルノーを入れて蓋をし、弱火で2分ほど加熱したらオマール海老を取り出す。
8:フォン ド オマールの残り60ccを別鍋に入れ、そこへ7の汁をシノワで漉し入れる。火にかけて煮詰め、仕上げにペルノー少々(分量外)とエクストラヴァージンオリーブオイルを入れてソースにする。
代々著名なシェフを輩出してきた老舗フレンチ「銀座レカン」6代目のシェフ高良康之氏(現在は銀座「レストラン ラフィナージュ」オーナーシェフ)はSNSでも大人気。本書はそんな高良シェフによる「基本のフレンチ」のレシピブックです。素材も身近なシンプルなものを用いながら、伝統に培われたフレンチの基礎をひと皿ひと皿、丁寧に作り、味付けのコツやテクニックの極意を語ります。工程写真も多数。誌上スーパーシェフレッスンという一冊でまさに保存版。
高良康之(著)
定価:本体1,800円+税
撮影/櫻井めぐみ