このシーズンは、りんごのメニューを存分に楽しんでください。本日は、ふんわりパンケーキにりんごのクリームソテーをたっぷりのせた、朝食にもぴったりの一品をお届けしましょう。
パンケーキの粉類を混ぜる際に混ぜすぎないこと、そして弱火で焼くこと、この2点がふんわり仕上げるコツ。りんごのクリームソテーは、やさしい甘さと程よい酸味が融合し、いろいろなお菓子によく合います。冷蔵で1週間ほど保存でき、冷凍保存も可能なので、たっぷり作っておくと重宝しますよ。
冷蔵したりんごのクリームソテーは、レンジでほんの少し温めてから乗せ、食べる直前にメープルシロップをかけてどうぞ。お菓子研究家・吉川文子さんの『りんごのお菓子レシピ』より。
【材料 2人分・直径11~12cmのパンケーキ4枚】
・りんごのクリームソテー(下記参照) 200g
・A [薄力粉 100g/コーンスターチ 10g/グラニュー糖 25g/ベーキングパウダー 小さじ1/ 塩 少々]
・卵 1個
・牛乳 100g
・植物油 大さじ1
・メープルシロップ 適量
■りんごのクリームソテー(約450g分)
・りんご(あれば紅玉) 3個
・植物油 大さじ1
・グラニュー糖 70g
・バニラビーンズ 1/4本
・生クリーム 70g
【作り方】
1:Aを合わせてふるう。りんごは芯を除いて皮をむき、縦12等分に切る。バニラビーンズは縦半分に切り開き、中から種をしごき出し、さやとともに取っておく。
2:りんごのクリームソテーを作る。フライパンに植物油を入れて熱し、りんごを炒める。
全体に油が回ったら、グラニュー糖とバニラの種とさやを加えて混ぜる。汁気が出てきたらふたをしてを7分ほど中火にかける。
3:ふたを取って2~3分炒める。りんごがだんだん透き通って飴をまとったようになり、汁気がほとんどなくなったら、生クリームを一度に加え混ぜる。
4:汁気が少し残る程度まで煮詰めたら火を止める。バットにあけて冷まし、保存容器に移す。
5:ボウルに卵を割りほぐし、牛乳を少しずつ加え、フォークでよく混ぜる。
6:Aを別のボウルに入れ、中心にくぼみを作り、5の2/3量を加えて泡立て器でゆっくりと混ぜる。粉が半分くらい混ざったら残りの5を加え、同様に混ぜる。粉気がほとんどなくなったら、植物油大さじ1を加えてざっくりと混ぜる。混ぜすぎないよう注意。
7:フライパンを強火で熱し、植物油少々(分量外)を回し入れ、ペーパータオルなどで拭き取る。火を止め、フライパンの底をぬれ布巾にサッとのせて温度を均一にする。
8:フライパンを再び弱火にかけ、6をレードル2/3杯分ほど流し入れ、ふたをして表面にプツプツと穴が開いてくるまで焼く。裏返して30秒~1分ほど、中心が少し盛り上がってくるまで焼く。同様にして4枚焼く。
9:パンケーキを2枚ずつ皿に盛り、りんごのクリームソテーを600Wのレンジで10秒ほど温めてのせる。食べる直前にメープルシロップをかける。
『りんごのお菓子レシピ』では、りんごを使ったお菓子だけを50レシピ以上収録。バターなしで手軽に作れるのに、本格的な味わいのアップルパイやパウンドケーキ、クッキーなどが楽しめます。著者・吉川さんのお菓子研究家デビューのきっかけとなったのも、りんご。NHK「きょうの料理大賞」のお菓子部門賞を、りんごのタルトタタン風パンプディングで受賞(1999年)したことから。りんごへの愛とこだわりが詰まった1冊です。
吉川文子(著)
定価:本体1,200円+税
撮影/市瀬真以