音楽コミュニティを広げていく、対話を生み出す新しい演奏会
一般社団法人「ミュージックダイアログ」
欧米に比べ日本では室内楽がややマイナー。「演奏家のコミュニケーション力が培われる室内楽の経験は、優秀な若手育成のためにも不可欠」という大山さんと伊藤さんの考えがかたちに。代表理事/大山平一郎(指揮者・ヴィオリスト)「ミュージックダイアログ」は、対話(ダイアログ)をテーマに開かれるまったく新しいかたちの演奏会。音楽を介して生まれる対話から、若手音楽家の育成・支援やクラシック音楽界の活性化を図ります。
対話はリハーサル初日の一音目から始まります。聴衆は「演奏家どうしの音楽による対話」が熟成していくプロセスを見守るわけです。
リハ中の様子が字幕で実況中継され、終演後には質問タイムが設けられるなど、「演奏家と聴衆との対話」も積極的に行われます。
代表・芸術監督の大山平一郎氏は、作曲家の教えや室内楽の伝統を継承しつつ、「若手演奏家からも多く学んでいます」と未来世代にもオープンで、ここに「過去・現在・未来の対話」が生まれています。
事務局長の伊藤美歩さんによれば聴衆や支援者は年々増えており、「支援者との対話」の輪も着実に広がっています。
ミュージックダイアログ 公開リハーサル
演奏者たちの後ろの字幕では、プロの作曲家や演奏家による、演奏者どうしの対話や音楽用語を説明する“実況解説”が行われ、誰でも理解し楽しめる仕掛けとなっています。
さらに曲の元となった詩の日本語訳(訳者は第1ヴァイオリンの石上真由子さん)も配られ、楽曲理解を助けます。
ミュージックダイアログ 本公演
6人が息を合わせ奏でる、シェーンベルク作曲『浄夜』。神秘的な音色にのせて、男女の複雑な心象風景が見事に表現された演奏に。
演奏後には、「指揮者がいない室内楽では皆でどうイメージを合わせるのか」「ヴァイオリンとヴィオラの違いは」「楽器のお値段は」「理想の音楽とは」などさまざまな質問が寄せられ、聴衆と演奏家の対話もいっそう活発に。
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