今回の“会いたい人”は、いよいよ12月7日に開幕する舞台『常陸坊海尊』に出演の平埜生成さん。近年、舞台や映像作品で、めきめきと存在感を発揮している注目株です。ワイルドに髭を蓄えた稽古中の平埜さんを直撃。その素顔や舞台の魅力に迫りました!
稽古で着ている作務衣姿で現れた平埜さん。端正な顔には髭も似合う。――長塚圭史さんが演出を手がける、戦後を代表する劇作家・秋元松代さんの傑作『常陸坊海尊』。お稽古はいかがですか?
「楽しいです。圭史さんが自由でオープンな稽古場づくりをされていて、年齢や芸歴に関係なく、みんなが同じように意見を言い合える環境なので、海外旅行に来たような気分です。大先輩の白石(加代子)さんも、稽古初日の顔合わせで“私のことは、加代ちゃんと呼んでね”とおっしゃって、そういう雰囲気や作品のつくり方が海外みたいだなと思うし、だからこそこの作品に、より日本を感じるのかなと思います」
――出演者の年齢層が幅広いにもかかわらず、とてもいい雰囲気のカンパニーですよね。いたこの“おばば”役の白石さんをはじめ、キャスティングも見事にハマっている印象です。
「自分はさて置き、本当にすごいキャスティングだなと思います。子役から70代まで、各年代が揃っていますし。一つの舞台をつくる上ではみんな一緒だけど、それぞれの経歴も全然違っていて面白いです。稽古の後にご飯を食べに行くと、そこでもまたいろいろなお話が聞けて楽しいんですよ。最初に断ろうとした自分は、本当にバカでしたね」