和菓子は甘くておいしいだけでなく、春夏秋冬、季節を表現できるところが素敵です。本日ピックアップする冬の和菓子は、その名も「雪うさぎ」。目が合うと、思わず笑みがこぼれるようなかわいらしい薯蕷饅頭(じょうよまんじゅう)です。
薯蕷饅頭とは、大和芋などすりおろした山芋を米粉や小麦粉のつなぎとして使った蒸し菓子のこと。真っ白く、ふっくらと蒸し上がった饅頭からは山の芋がほのかに香ります。別名は「上用饅頭」。その昔、和菓子は位の高い人しか食べられない高級な和菓子だったため、このような当て字が生まれたようです。
ポイントは、おろし金・すり鉢・すりこぎ・ボウルに水気がないようにしておくこと。また、あんを包み終わるまでは、生地が乾きやすいのでラップをかぶせておきましょう。焼き印は一般の家庭にはないかもしれませんが、季節の花や動物のほか、寿や祝など気持ちを表す文字の焼き印もあり、オリジナルをオーダーすることもできますので、ぜひ使ってみてください。『はじめて作る和菓子のいろは』より。
【材料 20個分】
・大和芋(皮をむいた正味) 70g
・上白糖 140g
・上用粉 100g
・
小豆こしあん 500g
・色粉(紅色) 少量