――リチャードさんは、お母さんがやっていたダンススクールで4~5歳の頃にダンスを始めたそうですね。これが自分の一生の仕事だと意識したのはいつ頃ですか?
「うーん、難しい質問です。どのタイミングで意識したか覚えていないので(苦笑)。覚えているのは、自分はダンサーだと意識する以前に、自然に踊れていたこと。何かを特別意識することなく、ごく自然に体で表現することができた。そういうことって、なかなか人に教えられてできるものではないので、その人自身が持っているものなのかなと思います。それでいつの頃からか、ゆくゆくは何かしらのパフォーマンスをやるんじゃないかなと感じていましたね。でも同時に、スポーツも大好きで、6歳から17歳までずっとラグビーをやっていました」
――では、今の仕事をやっていてよかった!と感じるのはどんなときですか?
「やっぱり、お客さまの前に立ったときですね。ああ、ここまで来られたんだと感じますし、同時にそのありがたさを感じます。自分の親やサポートしてくださった方々、そしてお客さまへの感謝を。時折、感情が込みあげてくる瞬間があるんですよ。“すごいな。自分たちは今、この作品に携われているんだ!”って。役に集中して、役の感情と自分の感情が見事に重なり合ったときも、この仕事をやっていてよかったなと感じます。それがダンス作品であっても、やはり見せるだけではなく、演じきる、役になりきることが大事だと思います」
来日は、今回の公演で10回目。「ラーメンが大好き。公演中に何回食べに行けるかな?(笑)」