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お重に盛り込み、家族で幸せを分かち合う。土井善晴さん直伝のお正月料理レシピ

2019.12.25

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お重

白磁皿には田作りも。朱塗膳(和田瑾斎 作)、白瓷皿(竹花正弘 作)/ギャルリアジュール 一番館東京店

ハレの日の嬉しきもてなし
——小さなお重、正月の点心


黒豆1つでも火加減次第で味が変わって、毎年同じには仕上がりません。


同じものを作り続けると、おせちには必ず発見があります。

おせち

1人分ずつ点心のように美しく盛る
鉄釉皿は絵を描くように美しく。どの皿にも三つ肴が入る。南天、裏白、菊の葉など緑を仕切りに配して使うといい。鉄釉皿(中里太亀 作)/ギャルリアジュール 一番館東京店


姿や色や味わいに寿ぎの心を託して愛おしむおせちは、正月のハレの料理。

あくを抜いて白くしたり雑味をなくしたり、下ごしらえに手をかけて、1つ1つ丁寧に清らかに仕上げるよう心がけます。

祝い肴を中心に、毎年決めた数品だけを作るのもよし、友達同士で得意な品を作り合い、交換するのも一計です。

おせち

角皿は、鶏ひき肉とレバーを焼いた松風焼き、数の子、酢蓮根、ごぼうと青海苔など辛党好み。

お正月が大好きな土井さんは、元日には、赤いお重に盛って晴れやかに。2日目には小さなお重を使って気分を新たにします。

お客さまには、別のお重に盛りおいてもいいのですが、平皿に盛ると料理が映えて召し上がりやすいでしょう。

小さなお重

小さな重箱なら盛り替えもしやすい
扇形お重は、九谷焼作家の赤地 健さんの作。「食べきりの器として重宝です」と、土井さんが長いこと愛用。小さな陶器で扱いやすい。赤絵や金彩の青海波に鳥が描かれた華やかな表情のある器なので、器の顔を生かすように盛り込む。


辛党なのか甘党なのか、お客さまの顔を思い浮かべつつ、まず器を選びます。

「1つ1つの料理が、自力で“気をつけ”しているように盛ることが大事」と。もたれかかってはだめなのです。
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