――アニメやゲームを舞台化したいわゆる“2.5次元”作品で人気を博している鈴木さん。着実に活躍の場を広げていますね。
「ありがたいことに、今年も本当にいろいろなことをやらせていただいて、発見の連続でした。大変だったことも、もちろんたくさんあったんですが、そこから得られたものや充実感のほうがずっと大きい。仕事だけじゃなく、物事を考える力をつけるうえでも大事な時間だったなと思います。ただ、気持ちの部分は、初めて観に行った舞台に衝撃を受けて、“こんなに幸せな空間があるんだ。自分もやってみたい”と思ったときと変わってないですね。どんな役も“お客さまに届けたい”という思いで演じています」
――多忙な毎日のリフレッシュ法を教えてください。
「ランニングです。疲れていても気が済むまで走ってから寝ます。そのほうが翌朝スッキリするんです。長年の習慣になっているので、1日の締めくくりに走ると、いつものペースに戻って落ち着くのかもしれません。走り始めた原点は覚えていないんですが、幼稚園の頃はもう走っていましたから。でも、趣味というか癖というか、日課になっているだけなので、マラソンの大会に出ようとはまったく思わないんですよ。そういえば子どもの頃も、母親に毎日“遊びに行ってくるね”じゃなくて“走りに行ってくるね”と言って出かけるような子だったのに、体育の授業でマラソンがあると聞くと憂鬱になるタイプでした(笑)」
――現在34歳。40代に向けての展望は?
「今、20代を振り返ると、その年代の後半の過ごし方というのがすごく大事だと感じるんですね。20代後半で考えたことや、やってきたことが、30代になってとても生きているなと。なので、たとえそのときは答えが出なくても、考えることをやめずに、一つひとつのことを精一杯やっていきたい。40代になったときに、自分はこの道筋を通ってきてよかったなと思えるような30代後半を過ごしたいです」
さまざまキャストで上演されてきた本作品。真田広之さん、西川貴教さん、山本耕史さん、DAIGOさんらも演じたシーモア役に、今回は“Wヒロキ”が挑む。