コースのメインから「大和牛のロース ペリグー風味」。菊いものピュレや間引き大根を添えて。「同じ景色の中で作った器に料理を盛りたい」と地元作家の器を使用。大和牛や倭鴨(やまとがも)、いちごのアスカルビーといった地元・奈良県が誇る食材に加え、近郊の生産者から届いたばかりの葉物や根菜をたっぷりと。オーベルジュらしく「地産地消」をベースに置きながら、ときには近海の魚介やフランス産食材と組み合わせたコースには、小林達也シェフの熱い想いが満ちています。
「奈良の食材の豊かさには驚きました」と小林達也シェフ。毎日、市場や周辺の畑に通い、旬のメニューを考案して、吟味。「レストランの窓から見える季節感豊かな風景に負けることのない料理を、と常に心がけています」。
小高い丘の上にあるため、テラスからは、桜井市街や橿原市街、生駒山、三輪山、葛城山がぐるりと一望のもとに。万葉の時代の暮らしも、ひときわ身近に感じられます。
葛城山に落ちる夕日を見ながらアペリティフを。古代の日本の始まりに想いを馳せるロマンチックなひととき。山入端に落ちる夕日、夕日に染まる棚田。どこか懐かしさを覚える景色の中でいただく“まほろばフレンチ”は、旅の記憶に深く残ることでしょう。
客室は全9室。テラスからは里山の風景が見渡せる。天井一面に使われた吉野杉も、温かな雰囲気を醸し出す。 Information
オーベルジュ・ド・ぷれざんす 桜井
奈良県桜井市高家2217
- [基本料金] 1室2名利用で1泊2食付き1室6万8170円~。 ご紹介したエグゼクティブスイートは1室2名利用で1泊2食付き1室10万770円~(いずれも税・サービス料込み)。 宿泊の定休日は月曜。月曜が祝日の場合は翌日に振替。 レストラン(1階) 営業時間:12時〜13時30分(LO)、18時〜20時(LO) ランチコース8470円~、ディナーコース1万8150円~(いずれも税・サービス料込み)。 月曜・火曜ランチ定休。いずれも要予約。
『家庭画報』2020年2月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。