カルチャー&ホビー

写真のプロに教わる、すぐに役立つスマホ撮影術!加藤和樹さんも興味津々

2020.01.07

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大切なのは、「何をどう撮りたいか」


小林:では、基本的なことからお話ししましょう。加藤さんは、写真を撮るときにいちばん大切なことは何だと思いますか?


加藤:うーん、何だろう……構図とか?

小林:そうです!

写真を撮ること=目の前にある世界をフレームのサイズに切り取ること。

そのためには、まず写真の主役となる、“自分のお気に入り(被写体)”を見つけることがいちばん大切です。何を撮りたいかがはっきりすれば、あとは周りのものをどこまで入れ、何を避けるか。つまり、おのずと構図も決まってきます。

加藤:なるほど。主役を決めれば自然と構図も決まる、と。

小林:たとえば、エッフェル塔を撮るにしても、「全体像や景観の中での佇まい」を見せたいのか、「建物自体の質感や迫力」を見せたいのかで撮り方が変わりますよね。





小林:風景を撮るときも、どこを切り取るか、何を撮るかで、まったく違う写真になります。これは僕が20年くらい撮り続けてきた世界の森を収めた写真集なんですが……(と、『森 PEACE OF FOREST』を広げる)。



加藤:おおーっ、素晴らしい!(ページをめくりつつ) この光の感じとか、きれいだなあ。

撮る時間によっても雰囲気が随分変わりそう。僕も風景を撮るのは好きで、旅先で素敵な景色に出合うと撮ったりするんです。でも、僕の技量では、なかなか上手に撮れない。自分の目で見た景色がそのまま写真にならないかなって、よく思いますよ(笑)。


主役を決めたら「光」に気を配る


小林:人間の目は本当によくできていますからね。レンズの性能も進化してきたとはいえ、とても目には敵わない。でも露出、つまり明るさを調整すれば、スマホで撮った写真も自分が撮りたいイメージに近づけることができます。光をどう使うかが、主役(被写体)を決めることの次に大事なポイントなんです。

加藤:そうか。“主役”を生かすために、光を使うわけですね。確かに明るさや光の当たり方で、同じものも全然違って見えますもんね。


とにかく何枚も撮る!


小林:はい。そしてもう1つのポイントは、何枚も撮ること。フィルムと違って、あと何枚撮れるか気にする必要はないし、いらないものは後で消去できます。何枚か撮って、その中からベストを選ぶといいですよ。

加藤:なるほど、そうですね。撮っているうちに、どう撮ればいいかわかってきそうだし。ただ、しつこく撮っていると、周りの人に「まだ撮ってるの!?」と思われそう (笑)。



小林:それはあるでしょうね(笑)。でも、カメラ操作のコツを覚えれば、失敗も少なく手早く撮れるようになると思いますよ。

加藤:そのコツをぜひ伝授してください!
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