覚えておきたいカメラ操作の3つの極意 小林: 1つ目は、
撮る前にレンズを拭いてキレイにする こと。基本中の基本ですが、意外と汚れたまま撮っている人が多いんですよ。
加藤: 確かに!! いつの間にかレンズが汚れていて、撮ったら、なぜかソフトフォーカスみたいに写っていることがあります(笑)。インカメラのレンズ(自撮り用の内向きレンズ)も、通話のときに耳や髪が当たって汚れやすそうだから要チェックですね。拭くときは、やっぱり眼鏡クリーナーがいいんでしょうか?
小林: いえ、柔らかい布であれば、大丈夫。ハンカチでも構いませんよ。
グリッドを活用する 小林: 2つ目のコツは、
グリッドの活用 です。加藤さんはグリッド機能を使っていますか?
加藤: グリッド? もしかして、(自分のスマホの画面を見せて)この格子状の線のことですか?
小林: ええ、そうです。その線を目安にすると、被写体をまっすぐ撮ることができます。水平線やビルが斜めに写っていると、それだけで素人っぽい写真に見えますからね。スマホの初期設定では、グリッドは通常オフになっているので、オンにして活用するといいですよ。
加藤: 嬉しい!その機能だけは何となく使っていました。まっすぐ撮るのって、なかなか難しいから。
撮りたいものがグリッドの交点にくるように 小林: グリッドは構図を決める際にも便利なんです。線を使って画面を三分割して、そのうち2/3に“主役”つまり被写体を収めると、バランスよく撮れます。
なおかつ、縦横のラインの交点に主役を置いて撮ると、カッコよく見えます。たとえば料理を撮るときも、画面の真ん中に置くより交点に置くほうが、余白が生きて見栄えがします。
加藤: 本当だ。三分割と交点を意識して撮ると、俄然プロっぽく撮れる気がする!(笑)
小林: ただ、これはあくまでも原則。あえて原則を外して、被写体をど真ん中に置いたり、画面いっぱいに寄って撮ったほうが、面白くていい写真が撮れることもあります。
手ブレに注意 小林: 最後に覚えておきたい3つ目のコツは、
手ブレを防ぐ こと。片手で撮るよりも、カメラを構えている手にもう一方の手を添えて両手で撮るほうが、ずっと安定します。
加藤: 本当だ!かなり安定します。
シャッターが切れるのは、ボタンから指が離れた時 小林: ちなみにシャッターが切れるのは、シャッターボタンを押した瞬間ではなく、押した指がボタンから離れるときです。暗い場所で撮るときなどは特に、離す瞬間に手ブレしないように気をつけましょう。
加藤: わかりました。ちょっとしたことでも、知っているのと知らないとでは、だいぶ違いますよね。やっぱり専門家の方に聞くと、勉強になるなあ。
日々使っているものだけに、いつもよりさらに前のめりな姿勢の加藤さん。次回(1月14日公開予定)は、スマホで人物を撮る際のポイントを具体的に学びます。加藤さん自らも撮影に挑戦します。どうぞお楽しみに!
加藤和樹/Kazuki Kato 歌手、俳優、声優
1984年、愛知県出身。2005年のミュージカル『テニスの王子様』で脚光を浴び、2006年にミニアルバム『Rough Diamond』でCDデビュー。2009年には韓国、台湾、中国でもCDデビューを果たす。音楽活動の一方、ミュージカルをはじめとする舞台や映像作品に出演。アニメの声優などでも活躍している。出演ミュージカル『フランケンシュタイン』が、2020年1月8日~30日に東京・日生劇場、2月14日~16日に愛知芸術劇場 大ホール、2月20日~24日に梅田芸術劇場 メインホールで上演される。
2019年11月20日に配信シングルとして、新曲「Hello」がリリースされました。秀逸なメロディに加藤さん自身による作詞がリンクしたエネルギー溢れる1曲。ジャケットは3タイプあり。
VIDEO
また、たった一人でステージに立つ全国ツアー「Kazuki Kato Road Tour 2020 ~Thank you for coming! 2~」とTHE DRASTICSと廻る東阪バンドバージョン「Kazuki Kato Live GIG 2020~タイトル未定~」も開催決定! 2020年6月20日(土)千葉県・柏 PALOOZAを皮きりにスタートし、過去最多となる全国24ヶ所、25公演を予定。
公式HP/
http://www.katokazuki.com 小林廉宜さん(こばやし・やすのぶ) 福岡県出身。シルクロード横断、フェルメールの全作品の撮影など幅広く活動。ライフワークとして世界各地の森を撮影し、写真集『森 PEACE OF FOREST』を世界文化社より出版。JALカード会員誌『AGORA』では表紙・エッセイを担当し、さまざまな国を訪れている。
森の撮影をライフワークとする小林廉宜さんが、20数年かけてとらえた森の姿を集めた写真集『森 PEACE OF FOREST』。熱帯から寒帯まで、世界24カ国、56ヶ所の森からたちのぼる表情豊かなパワーに、圧倒されること間違いなしの1冊です。
取材・構成・文/岡﨑 香 撮影/武蔵俊介(世界文化社)