自然光を生かすとうまくいく
小林:では早速、おいしそうに撮るにはどうすればいいか、具体的に学んでいきましょう。今回は加藤さんに、ケーキの撮影にトライしてもらいますよ。
加藤:頑張ります。
小林:まず気をつけたいのは、お皿を置く場所です。スマホで料理を撮るなら、自然光が最適。撮りたいものを窓辺に置いて、レースのカーテン越しに入ってくる自然光で撮ると、とてもきれいにおいしそうに写ります。
加藤:窓の手前に置いて撮ると、逆光になりませんか?
逆光にすると立体感が出る
小林:だからいいんです。料理は、被写体の向こう側から光を当てて撮るようにします。逆光のほうが立体感が出るんです。手前から光を当てる、つまり順光で撮ると、のっぺりと写ってしまうんですよ。
被写体にぐっと寄ると安心
加藤:そうか。明るけりゃいいってものではないんですね! でも外出先、たとえばレストランやカフェで窓際の席に座れなかった場合や、自然光が入らない場合はどうしたらいいですか?
小林:そういうときは、テーブルの上に照明の光がどこからどう届いているかを確かめて、お皿を置く位置を調整してみましょう。それでもうまく撮れない場合は、料理にぐっと寄ってみてください。順光でもおいしそうに撮れますよ。
加藤:なるほど。
小林:お皿の一部をフレームから切ってしまってもいいですよ。
加藤:おっ、カッコイイ! 僕、今までこんなふうに撮ったことはなかったです。お皿をちゃんと全部入れなくちゃと思っていたから。
空いたスペースを減らすと雰囲気が出る
小林:見せたいものを手前において縦向きに写真を撮る場合、奥のスペースが空いたりしますよね。そういうときは、その空いたスペースに、光に気をつけながらグラスやカップを置くといいですよ。
加藤:奥に置いたカップがちょっとぼやけて写って、いい感じ。ちょっとしたことで、写真のオシャレ度がぐっと上がりますね。やっぱり構図って大事なんだなあ。