藤野幸信さん 365日の贈り花ダイアリー 「フルール トレモロ」オーナー 藤野幸信さんが手がけたブーケやアレンジメントで綴る365日の花日記。贈り花のある、素敵な暮らしのヒントをお届けします。
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ミモザの日にすべての女性に贈りたいブーケ
3月8日はミモザの日。そして国連によって決められた「国際女性デー」でもあります。イタリアではこの日は「フェスタ・デラ・ドンナ」(女性の日)と呼ばれ、奥さまやお母さま、仕事関係でお世話になっている女性らに感謝の気持ちを込めて、男性からミモザを贈る習慣が昔からあったそうです。ちなみにかつては、この日は女性たちは家事や育児から解放され、いわゆる女子会で食事やお茶の時間を自由に楽しんだそうです。各地の花市場でも、この日に合わせてミモザがたくさん入荷するので、ミモザのアレンジやブーケを楽しみたい方は、8日前後に花屋さんに行くと、ちょうど見頃のものを入手できます。
今回紹介するブーケは、東京の花屋さんがフェイスブックのイベントとして立ち上げた「ミモザジャック」のために作りました。みんなでミモザの作品をアップして、ミモザの日をアピールしようという企画です。
使用したのは、ミモザとフリチラリア メレアグリスのみというブーケで、緩やかなカーブのスマートな葉もフリチラリアのものです。花色の取り合わせ、花形の取り合わせの相性がとてもよく、好きな花を生かすにはシンブルがいちばんよいということをあらためて感じました。ミモザは人気のある花で贈り花でもよく使うのですが、これを超える作品は作れていないと自分では感じています。
自画自賛のミモザのブーケ、読者の女性の皆さまに感謝を込めて贈らせていだたきます。
【使用花材】ミモザ
フリチラリア メレアグリス
贈り花のヒントイタリアでは、ミモザの日に男性からもらったミモザを胸や髪に飾り、その日一日を過ごす風習もあったそうです。その風習を模して、気軽に飾れるコサージュや髪飾り、または花冠を贈るのも素敵ではないでしょうか。お近くにいる男性にぜひ提案してみてください。女性が好きなミモザの花を、もっとアピールしていきたいと思っています。
下の写真をスワイプしてご覧ください。
藤野幸信/Yukinobu Fujino
広島駅から少し離れた段原の骨董通りにある「fleurs trémolo」(フルール トレモロ)オーナー。
広島大学大学院理学研究科生物科学専攻を卒業後、花の道に進んだ異色の経歴。
店名のtrémoloは音楽用語で震音を表し、「感動で声が震える」ことを意味する。感動する花束を多くの人に届けたい、という思いから、市場を頼らず、自ら生産者情報を入手して、お気に入りの花を集める。何種類もの花を使ったブーケは、エレガントでナチュラル。
制作したブーケのアップを続けているフェイスブックから人気が広がり、全国各地から贈り花のオーダーが届く。
月刊『フローリスト』などの雑誌の連載や表紙などでも人気。2018年6月に新著『季節の色合いを楽しむブーケ』(誠文堂新光社)を発刊。
https://www.fleurs-tremolo.com