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贈り花の王道、バラのアレンジに季節感を加えるコツは?

2020.03.13

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藤野幸信さん 365日の贈り花ダイアリー 「フルール トレモロ」オーナー 藤野幸信さんが手がけたブーケやアレンジメントで綴る365日の花日記。贈り花のある、素敵な暮らしのヒントをお届けします。記事一覧はこちら
3月13日の贈り花

3月13日の贈り花


ホワイトデーに贈る華麗なるバラアレンジ


自ら「バラ男爵」と名乗り、周囲もそれに納得している、広島県竹原市の「神田バラ園」園主・神田昌紀さんが素敵なバラを手に来店されました。「お世話になっている方からバレンタインにチョコレートをいただいたお礼に、バラのアレンジを贈りたいからこれで作って~」とのこと。朝摘んだ2種のバラは、超フレッシュで生き生きしています。こんなに鮮度のよいバラでアレンジが作れるなんて、花屋としてはうれしい限りです。

濃いピンクが華やかなイブピアジェと、淡いピンクの外便にうっすら緑色がのるプティアムール。写真はシックな色合いに見えますが、実物はもっと鮮やかな花色をしています。それにしても神田さんのバラはいつ見ても花形が美しく、クオリティの高さに感心させられます。


そのバラをどう生かそうかと考え、バラとバラの間にパンジーとムスカリのブルーを加えただけのシンプルなアレンジにしてみました。花と花の間にクッション的にひと色を加える、これはメインの花を際立たせるにはとても効果的な挿し方です。

その場で挿し終わるのを待って、持ち帰るという神田さんにもご納得いただけました。バラ男爵からバラを贈られるなんて、本当に贅沢な贈り花だと思いました。明日はホワイトデー。皆さま、バレンタインのお返しにかわいらしい春の花のアレンジはいかがでしょうか。

【使用花材】
バラ イブピアジェ、プティアムール
パンジー オルキブルーシェード
ムスカリ
アカシア

贈り花のヒント
バラは1年中何かしらの品種が出回り、贈り花ではメインの花としてとても重宝します。ただ、季節感はあまり感じられないので、バラがメインのときは、サブには季節感たっぷりの花を選ぶようにするとよいと思います。今回は、ムスカリとパンジーを選びました。どちらも春先の庭を彩る花です。花が小さいので、バラのすき間を埋めるクッションフラワーとしても使いやすく、しかもどんなバラの花色も効果的に引き立ててくれます。

下の写真をスワイプしてご覧ください。

藤野幸信/Yukinobu Fujino



広島駅から少し離れた段原の骨董通りにある「fleurs trémolo」(フルール トレモロ)オーナー。

広島大学大学院理学研究科生物科学専攻を卒業後、花の道に進んだ異色の経歴。

店名のtrémoloは音楽用語で震音を表し、「感動で声が震える」ことを意味する。感動する花束を多くの人に届けたい、という思いから、市場を頼らず、自ら生産者情報を入手して、お気に入りの花を集める。何種類もの花を使ったブーケは、エレガントでナチュラル。

制作したブーケのアップを続けているフェイスブックから人気が広がり、全国各地から贈り花のオーダーが届く。

月刊『フローリスト』などの雑誌の連載や表紙などでも人気。2018年6月に新著『季節の色合いを楽しむブーケ』(誠文堂新光社)を発刊。 https://www.fleurs-tremolo.com
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