藤野幸信さん 365日の贈り花ダイアリー 「フルール トレモロ」オーナー 藤野幸信さんが手がけたブーケやアレンジメントで綴る365日の花日記。贈り花のある、素敵な暮らしのヒントをお届けします。
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清楚な白花を集めて友人の結婚祝いに贈る
結婚するお友達に贈る花のオーダーをいだたきました。ご自宅で飾っていただくということで、ブーケにしました。花色が豊富に揃う春ですが、結婚のお祝いなので、今回は清楚な雰囲気をアピールできる白花だけを集めてみました。
春の白といえば、真っ先に思い浮かぶのがクリスマスローズです。クリスマスローズは花が大きめなので存在感があり、白がよく目立ちます。今回使用したのは、花の中心が少し緑がかり、まるで庭で摘んだようなナチュラル感のある品種です。
真っ白なスイートピーも加え、さらに白を際立たせてみました。スイートピーはひらひらした花びらが優しい表情を生み出してくれるのが魅力です。全体の印象を引き締めるために、スモーキーブルーが素敵なアリウムを足しました。
枝もののコデマリとビバーナムを、花と花の間に挿すと、ますますナチュラルな雰囲気に。ウエディングブーケにしても素敵だと思っていだたけるようにと考えながら作ったので、花嫁さんにお気に召していだたけるとうれしいです。
【使用花材】クリスマスローズ
スイートピー
アリウム スカイパフューム
コデマリ
ビバーナム スノーボール
贈り花のヒントクリスマスローズは冬から咲いていますが、3月がいちばん種類が豊富になります。少しうつむきがちに咲く姿が魅力的で、女性にとても人気のある花です。切り花でも一重咲き、八重咲きともに、さまざまな花色が出回ります。クリスマスローズは水揚げが難しいといわれますが、湯揚げにすると水分の吸収がぐっとよくなります。それも少し熱めの湯にするのがポイント。ナチュラルでありながら、気品のあるクリスマスローズ、ぜひこの時期の贈り花に利用してみてください。
下の写真をスワイプしてご覧ください。
藤野幸信/Yukinobu Fujino
広島駅から少し離れた段原の骨董通りにある「fleurs trémolo」(フルール トレモロ)オーナー。
広島大学大学院理学研究科生物科学専攻を卒業後、花の道に進んだ異色の経歴。
店名のtrémoloは音楽用語で震音を表し、「感動で声が震える」ことを意味する。感動する花束を多くの人に届けたい、という思いから、市場を頼らず、自ら生産者情報を入手して、お気に入りの花を集める。何種類もの花を使ったブーケは、エレガントでナチュラル。
制作したブーケのアップを続けているフェイスブックから人気が広がり、全国各地から贈り花のオーダーが届く。
月刊『フローリスト』などの雑誌の連載や表紙などでも人気。2018年6月に新著『季節の色合いを楽しむブーケ』(誠文堂新光社)を発刊。
https://www.fleurs-tremolo.com