藤野幸信さん 365日の贈り花ダイアリー 「フルール トレモロ」オーナー 藤野幸信さんが手がけたブーケやアレンジメントで綴る365日の花日記。贈り花のある、素敵な暮らしのヒントをお届けします。
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定年退職と還暦のお祝いを紅白の花で豪華に
職場の皆さまから、還暦を迎えて定年退職する方に、お祝いと感謝の気持ちを伝えるブーケのご依頼を受けました。定年退職というお別れは少し寂しいものがありますが、還暦のお祝いのほうに焦点を当て、紅白のダリアで華やか&ゴージャスなブーケを作ることにしました。
紅白のバイカラーの花といえば、品種が多くあるのがダリアです。今回はラララという楽しげな名前のダリアを使うことにしました。もう1種、朝日てまりという鮮やかな赤花の品種で、赤のボリュームをアップ。白に赤のストライプが入るチューリップも加えました。このチューリップの品種名はハッピージェネレーション。これまでの日々が幸せだったと感じていただけたらと思います。
白にピンクがうっすら入るルピナスや、ふっくらしたボール状の苞が愛らしいシレネ、さらにミモザやビバーナムなどの花木も加え、華やかなブーケに仕上げました。節目となる日に春の喜びを感じていただけますように。そして、これからの人生が幸多かれと願う、職場の皆さまの気持ちが伝わりますように。
【使用花材】ダリア ラララ、朝日てまり
チューリップ ハッピージェネレーション
ルピナス
シレネ グリーンベル
ビバーナム スノーボール
アカシア
贈り花のヒント赤と白の花色合わせは、とてもおめでたい印象があります。ダリアには、紅白バイカラーの品種が豊富にあります。バイカラーのバリエーションは、赤と白だけでなく、ピンクがかった赤と白、オレンジ色がかった赤と白など豊富にあるので、イメージに合う紅白を選んでください。ただ、赤と白のみでは彩度の対比が強すぎてしまうこともあるので、葉ものや枝ものなどを少し加えると、バランスのよい対比に調節すると好感度の高いブーケやアレンジになります。
下の写真をスワイプしてご覧ください。
藤野幸信/Yukinobu Fujino
広島駅から少し離れた段原の骨董通りにある「fleurs trémolo」(フルール トレモロ)オーナー。
広島大学大学院理学研究科生物科学専攻を卒業後、花の道に進んだ異色の経歴。
店名のtrémoloは音楽用語で震音を表し、「感動で声が震える」ことを意味する。感動する花束を多くの人に届けたい、という思いから、市場を頼らず、自ら生産者情報を入手して、お気に入りの花を集める。何種類もの花を使ったブーケは、エレガントでナチュラル。
制作したブーケのアップを続けているフェイスブックから人気が広がり、全国各地から贈り花のオーダーが届く。
月刊『フローリスト』などの雑誌の連載や表紙などでも人気。2018年6月に新著『季節の色合いを楽しむブーケ』(誠文堂新光社)を発刊。
https://www.fleurs-tremolo.com