土地の魅力を生かした最新ホテルへ 第2回(全4回) 世界中に新しくオープンするホテルのキーワードの1つは「ローカル」。その土地らしさをどう出すか、各ホテルがしのぎを削っています。森、温泉、港町、食材。日本が誇る4つの風物に出合える最新ホテルへご案内します。
前回の記事はこちら>> 大浴場の露天風呂から眺めた、早朝の別府の町並み。大浴場は日ごとに男女入れ替え制で、宿泊者は5時~24時入浴可能。日中は日帰り入浴も受け付けている。【ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ】
日本一の湯処の工芸、食、美景を満喫
心ゆくまで湯浴みを楽しめるリゾートホテルが、源泉数と湧出量で日本一を誇る別府の山中に誕生しました。日本の自然の豊かさと独自性を象徴する温泉を、ラグジュアリーなホテルで楽しめるのは珍しく、新鮮です。
客室は全89室で、名湯・別府のイメージにぴったりな橙色の絨毯や、竹の温もりに満ちた内装が特徴。写真は212平方メートルの「パノラマ2ベッドルームスイート」のリビング。茶室にもなる和室と、テラスには露天風呂とソファを完備。このホテルは敷地内に源泉を持ち、美肌の湯として有名な明礬(みょうばん)温泉を、一日中楽しめるのが自慢。大浴場の露天風呂からは、別府港と、湯煙が昇る町並みを一望できます。
一部の客室は、テラスに半露天風呂付き。また6名まで利用できるプライベートな家族風呂もあり親子水入らずの旅行にもおすすめです。
露天風呂のほかベッドと内湯を備えた、ヴィラのような家族風呂。(1時間1万円、6名まで利用可、要予約)エントランスホールに到着して、まず目を引くのはパノラマの景色と、壁に飾られた竹細工の美しさ。館内の至るところに名工による作品が飾られるほか、客室にも竹籠や竹細工がインテリアとして配され、大分の自然とアートを体感できるのも魅力です。
竹細工作家・中臣 一さんの作品が飾られたエントランスホール。到着していただく、ザボンの砂糖漬けが添えられたウェルカムドリンクも、旅の気分を高めてくれます。
ダイニングでは、豊後牛や関さば、かぼすなど、山海の豊富な食材を使った美食や郷土料理が楽しめます。
またスパでは温泉や柑橘類を用いたトリートメントも用意。
山の自然に囲まれた空間で、大分の魅力を全身で楽しめるリゾートです。
Information
ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ
大分県別府市大字鉄輪499‒18
- ご紹介した「パノラマ2ベッドルームスイート」(定員5名)は同20万5000円~(税込み・サービス料別)。
表示価格は本文中に税込みと表記されているもの以外は税抜きです。
撮影/小林廉宜
『家庭画報』2020年2月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。