春らしさを伝えてくれる枝もの、ハナウメ「林鐘梅」のアレンジ

3月19日の贈り花

「林鐘梅」を添えた野趣あふれる春のアレンジを誕生祝いに

「林鐘梅」と書いてリンショウバイ。中国原産のハナウメで「ニワウメ」の別名でも親しまれています。濃いピンクのあでやかな花を咲かせるこのハナウメが、今年初めて届きました。どなたか素敵な女性に贈る花に使いたいと思っていたところ、広島のお姉さんから、東京で暮らす妹さんへのバースデイギフトのオーダーをいただきました。

リンショウバイは1本のまっすぐな枝に花が連なるように咲きます。長いまま使うと直線的な印象が強くなってしまうので、短く切り分けて使うことにし、春の花でベースになるアレンジを作りました。


ラ･ベルエポックという素敵な名前のアプリコットブラウンのチューリップ、リンショウバイの花色によく似たラナンキュラス、そして白地に緑色がのるさわやかな美しさのリューココリーネ。それらをフローラルフォームにこんもりと挿し、短くしたリンショウバイを全体にバランスよく加えると、まるで春の庭のような華やかな雰囲気に。

季節感のある枝ものはいいですね。少し加えただけで野趣が生まれ、大人っぽくもあり、かわいらしくもあるアレンジができます。出回り期間が限られている花だけに、タイミングを逃さずに贈り花に利用していきたいとあらためて思いました。

【使用花材】
リンショウバイ
チューリップ ラ･ベルエポック
ラナンキュラス 藍の調べ、ラックスティーバ
リューココリーネ 緑のリューコ
フランボワーズ
ユーカリ

贈り花のヒント
春の季節感を伝えたいときに効果的なのが、花が咲く枝ものです。リンショウバイのほかにもかわいらしいハナウメがちょうどこの時期に出回り、トサミズキやレンギョウなどの黄色の花、さらにサクラやモクレンなどもこれから出回ります。

上手に水揚げができれば、枝ものは持ちもよく、蕾から花が咲くまで長く楽しむことができます。小ぶりなアレンジやブーケには、今回のように枝を切り分けて使うと、バランスが取りやすくなります。

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