2019年は『ロミオ&ジュリエット』『エリザベート』『ラヴズ・レイバーズ・ロスト-恋の骨折り損-』と、3つのミュージカルに出演した。舞台『メアリ・スチュアート』が、1月27日に幕を開けます。16世紀末のスコットランド女王メアリ・スチュアートとイングランド女王エリザベス1世の歴史的対立を題材にした人間ドラマ。2人の女王とそれを取り囲む男たちのさまざまな思惑が絡み合う、スリリングかつ哀感に満ちた作品です。女王の運命を左右する青年役で出演する三浦涼介さんに、抱負などを伺いました。
――18世紀の劇作家フリードリヒ・シラーが、史実をもとに書いた戯曲が原作となっている本作品。出演オファーを聞いたときは、どう思われましたか?
「嬉しい気持ちと、ありがたい気持ちでいっぱいになりました。この1年半くらいミュージカルの世界にどっぷりとつかっていて、音楽の力やショー的な要素に頼ることなく、セリフや演技だけで物語をどこまで伝えられるのかということに、もっと取り組みたいという思いが強くなっていたところだったので。ミュージカルでたくさんのことを学ばせていただいたタイミングで、今回この作品に参加できることに、すごく感謝しています」
――三浦さんが演じるのは、シラーが創作した青年モーティマー。英国の王位継承権を巡って対立する、長谷川京子さんが演じる女王メアリと、シルビア・グラブさん演じる女王エリザベス1世の間を行き来する重要な役柄ですね。
「それは、初めて台本を読んだときからひしひしと感じていました。プレ稽古として、台本の読み合わせをしたときに、演出家の森 新太郎さんと“モーティマーがいなければ、こんなことにはならなかったんじゃないか”“モーティマーさえ戻って来なければ”という話をして、さらにその重要さを感じると同時に、恐ろしい役だなとも思えてきました。でも、モーティマーが引き起こしてしまうことは、彼の純粋さから来るもので、彼自身は怖い人間ではない。森さんにご指導いただきながら、モーティマーの若さゆえの純粋さをしっかり表現できたらと思います」