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失われたにおいと生活の潤いを取り戻す「嗅覚外来」

2020.01.30

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知っておきたい! 頼りになる専門外来 治療を続けているのによくならない、今の治療効果に満足していない――。このような悩みを抱える人は少なくありません。こんなときに頼りになるのが「専門外来」です。一般外来ではなかなか受けられない個別性の高い治療が期待できます。今回は「嗅覚外来」についてです。記事一覧はこちら>>

「内視鏡手術」を核に「嗅覚刺激療法」など新しい治療法を組み合わせ、失われたにおいと生活の潤いを取り戻す


風邪をひいた後、においがわからなくなったことはありませんか。感冒罹患後の嗅覚障害は50代以降の女性に多発します。割合に身近な病気ですが、正しく診断するために欠かせない特殊な検査を実施できる専門施設が少ないのが実情です。

今回は、嗅覚障害の原因となる鼻の病気に特化し、検査、診断、治療をワンストップで行う専門クリニックをご紹介します。




松脇クリニック 品川 院長
松脇由典(まつわき・よしのり)先生

1994年、東京慈恵会医科大学医学部医学科卒業。同大学耳鼻咽喉科講座講師などを経て、2016年松脇クリニック 品川を開院。長年にわたり嗅覚障害を専門とし、好酸球性副鼻腔炎に対する治療や内視鏡手術を得意とする。日本鼻科学会「嗅覚障害診療ガイドライン」の作成メンバーとしても活躍。

耳鼻咽喉科医師

耳鼻咽喉科医師
満山知恵子(みつやま・ちえこ)先生

2001年、東京女子医科大学医学部卒業。東京慈恵会医科大学附属病院耳鼻咽喉科勤務などを経て、2016年に吉祥寺もろほし耳鼻咽喉科院長に就任。嗅覚障害を専門とし、松脇クリニック品川では毎週金曜に嗅覚外来を担当している。

嗅覚障害とは?


「においを嗅ぎ分ける」「香りや風味を楽しむ」といった嗅覚の機能が減退あるいは脱失した状態。

また、本来のにおいとは異なるにおいを感じたり、どんなにおいを嗅いでも同じにおいに感じたりすることもある。

東京慈恵会医科大学附属病院嗅覚外来の調査によると、嗅覚障害の原因となる病気には、多い順に慢性副鼻腔炎(約34パーセント)、感冒罹患後(約20パーセント)、アレルギー性鼻炎(約6パーセント)、頭部外傷後(約6パーセント)、薬剤性(約2パーセント)などがある。

嗅覚が障害されている期間が長いほど治りにくいことがわかっており、より早期の診断と治療開始が望まれる。

患者数は?


全国的な疫学調査が行われたことがないため、日本の嗅覚障害者数は不明だが、50歳代の患者が最も多いといわれる。

男女比では、女性のほうが男性よりも約1.5倍多いとの報告がある。

加齢変化について米国の研究では、男性は60歳代、女性は70歳代から明らかな嗅覚の低下がみられたことが判明している。

嗅覚外来とは?


嗅覚障害の診断において必要な嗅覚・味覚検査を行い、原因となる疾患を鑑別したうえで、原因疾患に対応した薬物療法、手術療法、嗅覚刺激療法などを行う。

嗅覚障害の診断法・治療法が標準化されたのは最近のことで、専門的に診療する医療機関は全国でも数えるほどしかない。

こんな悩みは専門外来へ!


●長年、頑固な蓄膿症に悩まされている
●風邪をひいたり、頭を打ったりした後に、においがわからなくなった
●鼻づまりがひどく、においがしない
●風味がわからず、料理の味つけが変わった
●においが嗅ぎ分けられず、生活に困っている
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