ミャンマー語、英語、日本語を話すトリリンガル。人懐こい笑顔がとても魅力的。2月1日に幕を開けるミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー』Season2に、森崎ウィンさんが出演します。会場は、これまで同作品の来日キャスト版と、日本キャストによるSeason1が上演されてきたIHIステージアラウンド東京。ドーナツ状の舞台の真ん中にある客席が360度回転する、アジア初の没入型エンターテインメント施設です。稽古開始前に伺った、不朽の名作に挑む森崎さんの心境をお届けします!
――多くの移民が住んでいた、1950年後半のN.Y.マンハッタンのウエストサイド地区を舞台にした本作品。出演が決まったときはどう思われましたか?
「嬉しかったです。でも正直、怖いな、大丈夫かな?とも思いました。大規模なミュージカルは経験したことがないですし、これだけ公演数が多い舞台に出るのも初めて。しかも、ステージが客席の周りをぐるっと囲んでいる特殊な劇場なので。稽古が始まる前に、何度か劇場にお邪魔して舞台裏を見せていただいたんですが、実際に僕、何回行っても迷ってしまって(笑)」
――シェイクスピアの悲劇『ロミオとジュリエット』をもとにつくられた名作ですが、作品のことは以前からご存じでしたか?
「知ってはいました。ただ、映画(1961年公開『ウエストサイド物語』)をちらっと観たことがあったくらいで、初めてちゃんと観たのは、同じIHIステージアラウンド東京で、2019年の夏から秋に上演された海外キャスト版の舞台でした。自分のイメージとして、当時の移民や人種の問題についてのメッセージ性が結構前面に出ている作品なのかなと思っていたんですが、実際に観せていただいたら、もっとずっと“ザ・エンターテインメント”なものになっていて。客席との一体感もすごくあって、悲しい恋の話ではあるんですが、とても楽しめました」