大人がきちんと伝えなければいけないこととは？
「障害があろうがなかろうが、あなた次第よ」というセリフに込めたメッセージが届けば……と言うのはHIKARI監督。これは舞のセリフで、佳山 明さんが「パッションと温かさをたくさんいただいた」と語るHIKARI監督のイメージも、どこか舞に通じるものがあるように感じられ、舞はHIKARI監督の分身のような役だったのではと思えます。でも、渡辺さんいわく「脚本も書いていらっしゃるので、どこかに監督自身を置かれると思うんです。きっとユマの中にも、舞の中にも、ユマのお母さんの中にも監督はいて。女性キャラクターの中には数パーセントかずつ、監督が住んでいると思います」。
HIKARI監督の思いが込められた「あなた次第よ」という言葉も、難しかったと渡辺さん。
「“それを望むなら諦めないで”っていうことなんですけど、それを言うときに、どこかでお母さんみたいな気持ちになっちゃうんですよ。そっちに引きずられちゃうというか。そうならないで言うっていうのは難しかったです。でも、いい言葉ですよね。可能性を信じなさいって、これは大人がちゃんと伝えなきゃいけないことなんじゃないかな」
HIKARI監督とは、本作に携わる前に共通の知人から「2人は会ったほうがいい」と言われて紹介され、いきなり1対1で会ったとか。
