パリ、大人のおしゃれの見本帳 フランス移住2年目のファッションライターがパリの街で体当たり取材! 素敵な女性に声をかけ、着こなしの秘密を探ります。毎日のおしゃれに役立つ、ファッションスナップをお届け。
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薬剤師のコンスタンスさんは、ボタンのないガウンコートでマチュアな雰囲気を演出。パリ、大人のおしゃれの見本帳 36
季節の終わりのコートスタイルに新鮮さをもたらしたいのなら、「体をすっぽり覆うもの」としてのコートの概念を崩してしまうべきなのだと、こちらのコンスタンスさんに出会い、ふと思いました。
パリでは、彼女のようにガウンコートやマントのフロントからインナーや大判ショールをのぞかせて、冬のレイヤードを楽しんでいる人がちらほら。
コンスタンスさんは、黒のガウンコートに、ボタンのない白のカーディガンを合わせており、その色のコントラストがコーディネートのアクセントに。色合わせにもセンスが問われる、着物の合わせにも似た感覚ですね。
スタイルアップにも有効なベルト使い
さらにコーディネートにメリハリを与えるのが、太ベルトのウエストマーク。ボリュームが出て、単調になりがちな冬の装いをバランスよく引き締めてくれるひとワザです。
コートもカーディガンもベルトも、どれもアイテム自体はベーシック。でも、アイディア次第で、着こなしに個性を与えることができるという気づきをくれたコーディネートです。
大ぶりトートで休日のリラックス感を
土曜日の午後とあって、ショッピングを楽しんでいたというコンスタンスさん。バッグも大ぶりのトートバッグで、オフの日らしい寛いだ雰囲気。ただし、チェーンのハンドルのディテールでエレガントなムードはキープするなど、アイテム選びにも大人の女性の品格が薫ります。
コートを着る期間もあとわずか。アイディアを利かせて、季節の最後まで新鮮な気持ちでおしゃれを楽しみたいものですね。
MEMO
ベーシックアイテムもアイディア次第で新鮮に!
次回は今年の冬のコートスタイル総集編をお届け。3月3日配信予定。
写真/Olivier Leroy
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ルロワ 河島 裕子 / Hiroko Kawashima Leroy
ファッションライター
『家庭画報』をはじめ大人の女性に向けた雑誌で、ファッションやジュエリー、時計を中心に幅広く執筆。2018年より、家族とともに、拠点をフランス北部の田舎に移す。2019年夏、ついに憧れのブルゴーニュに家を購入! 夢は夫とともにB&Bを営むこと。同サイトで、パリの第一線で活躍する日本人のルポルタージュ「
美を紡ぐ人々」、行き当たりばったりのフランス移住エッセイ「
意外となんとかなる!? 40代のフランス移住」を連載中。