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記事一覧はこちら>> 石川県小松の地で4代続く窯元「錦山窯」が2019年秋、ギャラリー「嘸旦(むたん)」を開設しました。
建物内に一歩足を踏み入れれば、そこは石室の厳かな空間。
釉裏金彩(ゆうりきんさい)の技法で名高い人間国宝の3代目吉田美統(みのり)さんをはじめ、4代目の幸央さんと妻のるみこさんの陶芸家3人の作品はもちろん、金白盛などの日常で使いやすい器も展示されています。
釉裏金彩(ゆうりきんさい)の技法トップライトからの自然光のみで室内を照らす建物は、デザイナーの緒方慎一郎さんが手がけ、石材に地元の観音下石(かながそいし)を使用。
天井には、能登仁行(にぎょう)和紙を張って光の反射を和らげるなど、窯の代名詞である金彩技法が映えるように設計されています。
奥の小壺2万5000円一見するとオブジェのように思える「華鳥夢譚(かちょうむたん)」シリーズは、カップや鉢、急須などを積み重ねたもので、各ピースは、それぞれ独立して使用することが可能。
「華鳥夢譚(かちょうむたん)」シリーズ「華鳥夢譚(かちょうむたん)」シリーズ伝統的な色絵でありながら現代の生活にマッチする器で「作品の背景や九谷焼のあるライフスタイルを作り手として伝えていきたい」と話するみこさんの考えを象徴するようなシリーズです。すべての作品は、その場で購入・オーダーができ、工房の見学もできます。
吉田るみこさん Information
嘸旦(むたん)
石川県小松市高堂町ト-18
- アポイント制(電話もしくは上記、ホームページより問い合わせを。対応は10時~17時)
表示価格はすべて税抜きです。
『家庭画報』2020年3月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。