自然界が生んだ“深い青”に心惹かれる。「ジャパンブルー」という名のデルフィニウム

4月16日の贈り花

濃いブルーのデルフィニウムで魅せるブーケ

いつも素敵な花を生み出してくれる種苗会社が取り扱うフラワーショーがあり、そこで展示するブーケの依頼を受けました。

メインで使う花はデルフィニウムのジャパンブルーです。スプレー状に咲く繊細な姿が魅力のシネンシス系のデルフィニウムですが、染めではなく自然に咲く花の中で、ここまで濃い青の花はほかに見当たらないと思います。


ジャパンブルーという花名には、日本が世界に誇れる青い花という意味合いも込められているのではないかと感じました。

この美しい青をアピールするなら、花色は抑えめにしてシンプルな組み合わせにするのがよいと考えました。そこで、クリーム色のふんわりしたリシアンサスを加え、ほかはガーベラ、マム、ビバーナムと明るい緑色のみを使うことにしました。

クリーム色のリシアンサスは、ハピネスイエローという品種で、よく見ると黄色から白に近い色までのグラデーシヨンになっています。この優しいグラデーションと濃い青のデルフィニウムの強い対比がインパクトを生み、かつナチュラルな雰囲気のブーケになったと思います。

それにしても、このデルフィニウムの吸い込まれそうに深い青には心惹かれます。この連載では青い花がとても人気がありますが、皆さまもこのデルフィニウムを実際に見てみたいと思われることと思います。

まだ流通量はそれほど多くないのですが、この時期であれば、花屋さんに品種を指定してオーダーすれば、入手が可能かもしれません。ぜひ、美しい青をご堪能ください。そして、この貴重な花を贈り花に生かしてみてください。

【使用花材】
デルフィニウム ジャパンブルー
リシアンサス ハピネスイエロー
蕾ガーベラ
マム ボンベリーニ
ビバーナム スノーボール

贈り花のヒント
美しい青を持つ花といえばデルフィニウム。濃い青紫から水色まで、濃淡の青い品種が揃っています。デルフィニウムには、八重咲きの花が密に並ぶボリューム感のあるエラータム系と、一重の花がスプレー咲きになるシネンシス系が切り花ではよく出回ります。

シネンシス系は切り分けて使えるので、ふんわりとしたブーケやアレンジに利用できます。エラータム系は茎の長さが生かせるロングステムブーケなどに利用するとよいと思います。

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