【二条城 ふる田】
古民家のカウンターで楽しむ正統派割烹
明治末期に建てられた古民家を改装した趣あるカウンターに1人立つ店主の古田幸平さん。東京や京都の人気割烹で修業を積み、店を構えて今春、5年目を迎えます。
自家製からすみがたっぷりかかる春らしい色合いの「ぐぢの唐揚げ・薄豆あん」。「素材をストレートに味わってもらいたいので料理は奇をてらわず、調理法や盛りつけで自分らしさを表現するように心がけています。3月は貝やたけのこ、山菜を随所に取り入れ、テーマは早春の苦みや香りです」。
赤貝とたいらぎは酢味噌とジュレで酸味の強弱をつけ、はまぐり真丈は青のりを加えた吸い地で磯仕立てにするなど、貝が際立つ繊細な味つけです。
米は叔父がつくる滋賀県比良産の「みずかがみ」を使用。土鍋で炊き上げる「筍とふきのごはん」。一方、特別にあつらえた伊賀焼の炉で焼く鴨肉には、ふき味噌と焼き野菜、たけのこはお客ごとに炊き込みご飯にし、野趣を添えて供されます。
緩急をつけたコースで早春の山海の幸をおなかいっぱい楽しめます。
カウンター近くに設えた炉で焼き上げる「京鴨の炭火焼き」。ふき味噌の苦みが肉のうまみを引き立てる。器は磁器、陶器を組み合わせ、色絵や染付で季節感や京都らしさを演出。【推薦者】
中嶋清次さん(「うつわ阿閑堂」主人)
ご主人は若い頃から器に関心があり、うちの店にもよくいらしていました。料理が映える器づかいが素晴らしいです。
京料理の伝統をしっかり踏まえた季節を感じるコースは、品数・ボリュームともに充実しているので、帰りにはいつも満足感でいっぱいです。
二条城 ふる田(にじょうじょう ふるた)住所:京都市中京区押小路通小川西入ル古城町371
TEL:075(254)8377
営業時間:12時~14時30分(要相談)、17時~20時30分(ともにLO)
定休日:不定休
URL:
https://nijyoujyoufuruta.gorp.jp/※要予約 コース1万5000円~